食品安全情報blog過去記事

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評価等

  • Pullulanibacillus naganoensis AE-PL株由来の食品酵素プルラナーゼの安全性評価

Safety evaluation of the food enzyme pullulanase from Pullulanibacillus naganoensis strain AE-PL
EFSA Journal 2017;15(10):5009 [11 pp.]. 25 October 2017
https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/5009
ここで検討された食品酵素は、天野エンザイム(株)(日本)が非遺伝子組換えPullulanibacillus naganoensis(AE-PL株)で生産したプルラナーゼ(プルラン6-α-グルカノヒドロラーゼ; EC 3.2.1.41)である。この酵素の使用目的は、グルコースシロップを得るためにデンプンを加工することである。グルコースシロップに残る総有機固形物(TOS)の量は、デンプンの加工中にろ過や精製によって減殺されるため、食事暴露評価は行われなかった。この酵素で行った遺伝毒性試験では、遺伝毒性の可能性は示されなかった。この酵素齧歯類の反復投与90日間経口毒性試験を実施したところ、わずかな影響が示されたが、生物学的意義はない判断された。この酵素アミノ酸配列を既知のアレルゲンと比較することでアレルギー誘発性を評価したが、一致するものは見つからなかった。パネルはこの食品酵素を食事で摂取しても、食品アレルギー反応は誘発されないと判断した。グルコースシロップにおいてTOSの残留量が無いことに基づくと、消費者における暴露は想定されない。さらに、製造工程の安全性、組成データおよび生化学的データから、P. naganoensis由来の食品酵素プルラナーゼは、目的とする使用態様において安全上の懸念を生じることはないという結論に達した。

  • 遺伝子組換えトウモロコシGA21の認可改訂の評価

Assessment of genetically modified maize GA21 for renewal of authorisation under Regulation (EC) No 1829/2003 (application EFSA-GMO-RX-005)
EFSA Journal 2017;15(10):5006 [11 pp.]. 24 October 2017
https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/5006
Syngenta Crop Protection社からEFSA-GMO-RX-005の申請書の提出を受けて、GMOパネル(遺伝子組み換え生物に関するEFSAのパネル)は、除草剤耐性遺伝子組換えトウモロコシGA21の認可の更新という観点から、提出されたデータの科学的リスク評価を行うよう求められた。認可更新にあたり、新しいハザード、これまでと異なる暴露シナリオの可能性、科学的不確実性などに関し、トウモロコシGA21の従前のリスク評価の結論を変えるような証拠は見当たらない。

  • Bacillus pumilus QST 2808株についての農薬リスク評価に関し、証拠能力のあるデータを踏まえて行われた加盟国、申請者およびEFSAによる協議の結果

Outcome of the consultation with Member States, the applicant and EFSA on the pesticide risk assessment for Bacillus pumilus strain QST 2808 in light of confirmatory data
23 October 2017
https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/1308e
この報告書には、報告担当国のオランダが統括した協議の経緯と成果がまとめられており、また、各指摘事項に対するEFSAの科学的見解および結論が提示されている。