食品安全情報blog過去記事

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査察報告

  • イタリア―飼料部門

2017-6048 - Feed sector - Italy
23/10/2017
http://ec.europa.eu/food/audits-analysis/audit_reports/details.cfm?rep_inspection_ref=2017-6048
2017年5月29日〜6月8日にイタリアで行われた実態調査の結果報告。飼料部門の公的管理の計画・実施における好ましい実務や問題点についての情報を収集する目的で実施された。
動物の栄養状態に関するイタリアの管理計画は、包括的でリスクに基づいたものになっている。管理計画の実現は、飼料事業者の登録や認可のための明確なシステム、飼料検査や試料採取に関わる人員の訓練のための確固としたシステム、実施ガイダンスおよび検査プロトコルの条項、および飼料事業者がリスク分類をするのに非常に役立つメカニズムに支えられている。訪問した飼料事業者のHACCP計画に欠点があるにもかかわらず、これらの要素は管理計画を効果的に実行しやすくしている。ただし、中央で開発されたリスク分類メカニズムは、一般的なガイドラインを望んでいる地方の機関や公衆衛生部門では、疑念のある飼料事業者に対する検査頻度がリスクの実態と照らして少なすぎることになる可能性があるなど、欠点がある。さらに、強制的試料採取の規則の適用において問題が見つかり、得られる結果の信頼性を弱めている可能性がある。
改善すべき案件が確認されたにもかかわらず、概してイタリアのシステムは、公的飼料管理に対し、リスクに基づいた原則を適用した好例と言える。

2017-6018 - Import controls - documentary checks - Cyprus
23/10/2017
http://ec.europa.eu/food/audits-analysis/audit_reports/details.cfm?rep_inspection_ref=2017-6018
2017年2月28日〜3月3日までキプロスで実施されたEU境界での文書検査システムを評価するための査察。文書検査に関連する公的管理業務や輸入管理システムを評価することを目的とした。文書検査が適用要件に従って実行されているかどうか、適合した託送品だけがEU境界から入ることができるように実施されているかどうか確認することに特別な注意が払われた。さらに、査察チームは港や空港の境界検問所(BIPs)の施設、設備、衛生状態が規則を順守したものになっているかについて評価した。
概して、文書検査は適用要件に従って正しく実行されている。BIPの職員が動物の健康の保証が不十分な場合に取るべき行動の実施を確認せずに託送品を受け入れている事例があり、そのため動物や公衆衛生に関する要件を満たさない生きた動物が輸入される可能性がある。
所轄当局と税関の間には、優れた情報伝達システムと協調システムがあり、適切に輸入管理システムを支援している。
LarnakaのBIPにおける職員の流れとLemesosのBIPにおける商品の流通に関連して多くの不備が見つかり、公的輸入管理の機能が劣化している可能性がある。

2017-6043 - Import control system - Luxembourg
26/09/2017
http://ec.europa.eu/food/audits-analysis/audit_reports/details.cfm?rep_inspection_ref=2017-6043
2017年5月2〜5日にルクセンブルグで実施された、生きた動物、動物由来製品、非動物由来製品の輸入と輸送がEUの要件を適切に満たしているかどうか評価するための査察。
輸入管理システムは健全で、適用されるべき規則を遵守して、計画どおりの構成で管理が実施されていることが確認された。しかし、生きた動物に関する文書の様式や動物福祉に関する検査に欠点が見られ、非動物由来食品に関する文書検査にも指摘事項が挙げられた。
輸入管理システムを支援する所轄機関と税関はよく協力し情報伝達を行い、チェックの必要な託送品だけが公的管理に提示され、適合した託送品だけがEUに入って来れることを保証している。
しかし、以下のような場合に適切な行動が取られたことを確認せずに境界検問所(BIPs)の職員が託送品を受け入れている事例が見られた。a)生きた動物の託送品に一般認定原則に準拠していない証明書が付与されていた場合b)長距離輸送される生きた動物に不適切な輸送経路計画が提示された場合。生きた動物の輸入の場合、経路が不適切であると、長距離輸送中、動物の健康要件が満たされなかったり動物の福祉の状態が損なわれたりすることがある。
非動物由来食品の文書検査は、認定書原本に代えて、積み荷の責任者が提出する写本(scanned certificates)に基づいて行われる。そのため、本物の衛生認定書と分析成績書が備わっていることを全ての託送品について保証できるわけではない。
査察中に訪れたBIPと指定入管拠点(DPE)の施設と設備は、EUの要求を満たしている。有蹄動物の飼育施設を除き、BIPの施設は認証されている用途に見合うものになっている。過去の査察DG(SANCO)/2012-6496で受けた助言には、十分に取り組んでいる。