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ANSES、グルホシネートを含む農薬Basta F1の市販認可を取り消し

ANSES withdraws marketing authorisation for Basta F1, a plant protection product containing glufosinate
26/10/2017
https://www.anses.fr/en/content/anses-withdraws-marketing-authorisation-basta-f1-plant-protection-product-containing
2017年10月24日、ANSESはBayer SASが販売する、フランスで認可されているグルホシネートを含む唯一の農薬、Basta F1の市販認可と、それを含む製品の輸入許可も取り消した。ANSESは、この製品の市販認可の再審査の結果、使用者、作業者、散布が行われる地域の近隣の人々の健康へのリスクを除外できないとの結論に達した。
BASTA F1は、ブドウ、果樹園、野菜、ジャガイモへにスプレー剤として使用される、グルホシネート‐アンモニウムを含む除草剤製品である。ANSESは、BASTA F1の市販認可(MA)更改のためにBayer SASが提出した文書のレビューを行った。
ANSESは、得られた全ての科学的データと最新のリスク評価モデルを考慮したところ、生殖毒性が想定されるためR1Bに分類されるグルホシネートへの暴露に関連するリスクは、特にそれを含む製品を散布する人、作業者、この製品が散布される、あるいは散布されたことのある地域にいる可能性のある人々、散布が行われた地域の近隣施設に住んだり通ったりする子供の健康において、除外できないと判断した。
そのため、ANSESは2017年10月2日、Bayer SASに評価の結論を伝え、2017年10月24日にこの製品の市販認可を取り消した。この取り消しは、同等製品がフランスに持ち込まれるのを可能にしている9件の並行輸入許可にも及ぶ。これによりグルホシネートを含んでいる全ての農薬がフランス市場から消えることになる。
農薬の市販認可を与える責任がANSESに移管された2015年7月1日以来、ANSESは、健康と安全性の理由から、特定の有効成分を含む製品に関し、以下の147の市販認可を取り消している:アミトロールを含む17製品(2015年11月)、ジメトエートを含む1製品(2016年2月)、グリホサートと補助成分ポリエトキシル化獣脂アミンを併用した126製品(2016年6月)、クロルピリホス−エチルを含む3製品(2016年8月)。