食品安全情報blog過去記事

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EFSAがどのように遺伝毒性を評価していくかに関する最新情報

Update on how EFSA evaluates genotoxicity
18 December 2017
http://www.efsa.europa.eu/en/press/news/171218
EFSAは、食品や飼料の評価の際、それらに含まれる化学物質が持ち得る遺伝毒性をEFSAがどのように評価していくかについて、最新情報を公表した。
EFSAの科学委員会委員長であるAnthony Hardy教授は次のように述べている。「ここに示す科学的見解は、化学物質の遺伝毒性に関する裏付けを提供する特異的な試験の妥当性について説明している。また、この見解は、遺伝毒性に関する結論を導くための証拠の重み付けアプローチで用いるべきデータについて、さらに化学物質の安全量を設定することができるかどうかについての情報も提供している。」
「これらの情報は、申請者がEFSAの評価を受けるために必要文書を作成する場合に、より明瞭で予測性の高いものが作られることにつながる。遺伝毒性の評価を行うリスク評価者や、フードチェーンで扱われる化学物質の認可や規制を判断するリスク管理者にも役立つだろう。
ここに示す見解で取り扱われた主題は以下の3つである。
・今後の評価や再評価において「不定期DNA合成」試験を利用すること
・In vivo遺伝毒性試験において骨髄の暴露を項目に入れること
・データから安全量を(健康への影響に基づいた指針値として)設定できるかどうかを判断すること
EFSAは、2017年の半ばにこの見解の草案に対するパブリックコメントを募集し、最終案を練り上げるのに役立つ意見を収集した。パブリックコメント募集結果は追って報告する予定である。
科学的見解の本文は以下のウェブサイトから参照されたい。
遺伝毒性の評価に関連するいくつかの事項の明確化
http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.2903/j.efsa.2017.5113/epdf