食品安全情報blog過去記事

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論文等

  • 周産期の飲酒に影響されている子ども達はこれまでの推定より多い

Children affected by prenatal drinking more numerous than previously estimated
6-Feb-2018
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-02/uoc--cab020618.php
知見は胎児性アルコールスペクトラム疾患は自閉スペクトラム疾患と同程度であることを示唆する
JAMAに発表されたアメリカの研究。6000人以上の1年生を評価して1-5%がFASDとされた。多くは保護者が子どもの学習や行動に問題があると認識していたのにFASDとは診断されていなかった。

  • 度数の低いアルコール製品の宣伝販売は飲酒を増やすかもしれない

Marketing of lower strength alcohol products may increase drinking
7-Feb-2018
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-02/bc-mol020518.php
BMC Public Health。英国の研究。通常のものより度数が少ないワインやビールは、毎日飲める、ランチタイムに飲める、何時でも飲めると宣伝されている。

  • 高齢者の、加齢についてのポジティブな態度が認知症のリスクを減らす

Positive attitudes about aging reduce risk of dementia in older adults
7-Feb-2018
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-02/yu-pa020518.php
PLOS ONE。周囲から、年をとることについてポジティブな信念を得ている高齢者は認知症になる可能性が少ない。この保護作用は認知症発症リスクの高い遺伝子をもっている人でもみられる

  • 食事が悪性の乳がんの拡大に影響するかもしれない、研究が発見

Diet may influence the spread of a deadly type of breast cancer, study finds
7-Feb-2018
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-02/cmc-dmi020618.php
Nature。トリプルネガティブ乳がんをもつ実験用マウスの餌のアスパラギンを制限することで転移を大幅に減らした。
アスパラギンの多い食品は、乳製品、小麦、牛肉、鶏肉、卵、魚、シーフード、アスパラガス、ジャガイモ、豆、ナッツ、種子、大豆、全粒穀物アスパラギンが少ないのは多くの野菜や果物。
Asparagine bioavailability governs metastasis in a model of breast cancer
Simon R. V. Knott et al.,
Nature doi:10.1038/nature25465 Published online:07 February 2018
(Natureがこういうのを出すと影響が大きい。
Food protein found in asparagus linked to cancer spread
http://www.news.com.au/national/nsw-act/food-protein-found-in-asparagus-linked-to-cancer-spread/news-story/a8b3722fd8308a762a3888a737202424
アスパラガスが悪者扱い)

  • 学校での肥満対策プログラムは子どもの肥満流行を止めないだろう

Anti-obesity programs in schools unlikely to halt child obesity epidemic
7-Feb-2018
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-02/b-api020618.php
結果は確信できるもので、エディトリアルは「他のことをやってみるべき強い信号」という。BMJ
英国のデータ。

  • 米国の警戒すべき寿命低下には薬物、アルコール、自殺が寄与

Drugs, alcohol and suicides contributing to alarming drop in US life expectancy
7-Feb-2018
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-02/b-daa020618.php
地方に住む中年白人アメリカ人が最も影響を受けている。BMJ

  • 猫を飼っていること、猫アレルゲン暴露、子ども時代全体を通した感作と喘息の軌跡

Cat ownership, cat allergen exposure, and trajectories of sensitization and asthma throughout childhood
Healson Ihuoma et al.,
Journal of Allergy and Clinical Immunology
Volume 141, Issue 2, February 2018, Pages 820-822.e7
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0091674917316536
編集者へのレター、オープンアクセス
約20年ほど、猫への暴露は無数の異なる、時に矛盾する結果と関連すると報告されてきた。猫への感作が猫暴露で増えると報告されたり逆に保護的だと報告されたり。我々はこれを人生の初期に暴露されることの影響が時間とともに変化するという仮説で説明できるかどうかを検討した。(略、図があるのでそちらのほうがわかりやすい)
我々の知見は早期の猫暴露と子ども期の感作との関連は変化することを、評価する時期が結果に重要であることを強調する。このことがこれまでの結果が一致しないことの多くを説明できる。特定の時期での横断研究結果を一般化することは誤解を招くものである。