食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

評価等

  • ヘキサンを用いた抽出と魚油の置き換えによる魚肉からのダイオキシンとPCBsの汚染除去工程の評価

Assessment of a decontamination process for dioxins and PCBs from fish meal by hexane extraction and replacement of fish oil
EFSA Journal 2018;16(2):5173 [9 pp.]. 12 February 2018
https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/5173
欧州委員会の要請を受けて、フードチェーンにおける汚染物質に関するEFSAのパネル(CONTAMパネル)は、魚肉の汚染除去工程の評価についての科学的意見を提出した。この工程では、溶媒(ヘキサン)を用いて魚肉から魚油を抽出することにより、ダイオキシン類(ポリ塩化ジベンゾパラジオキシン類(PCDDs)およびポリ塩化ジベンゾフラン類(PCDFs))、ダイオキシン様(DL-)ポリ塩化ビフェニル類(PCBs)、および非ダイオキシン様(NDL-)PCBsを除去し、その後魚油を除染したものに置き換える。
全ての飼料汚染除去工程は、欧州委員会規則2015/786に明記された許容基準を順守していなければならない。飼料事業者が提出したデータを、その工程の有効性、溶剤残留物の有無の観点から評価し、また、この工程により製品の性質と特徴に有害な影響を生じないことを示す情報に関して評価した。提出されたデータによると、この工程には、PCDD/Fsと DL-PCBsをおよそ70%、NDL-PCBsを約60%除去する効果がある。データでは、未処理の魚肉の汚染物質濃度が試験した試料でみられた範囲内であるならば、これらの汚染物質に関する現在のEUの要件を満たせることが示されている。最終製品に危険な物質(すなわちヘキサン)が残る可能性は低い。CONTAMパネルは、いくつかの有益な成分(例えば親油性ビタミン類)が激減する恐れがあるかもしれないが、魚油抽出を行って除染された魚油に置き換える行為が、魚肉の栄養組成に有害な変化をもたらすという根拠はないと判断した。飼料事業者は、廃棄物の安全な処分についての例示情報を提出している。 CONTAMパネルは、溶剤を用いた抽出と魚油の置き換えにより、魚肉からダイオキシン類(PCDD/Fs)とPCBsを除去するために提案された汚染除去工程は、2015年5月19日の欧州委員会規則2015/786に提出された許容基準を順守しているものと評価されると結論づけた。

  • 魚油の置き換えによる魚肉からのダイオキシンおよびPCBsの汚染除去工程の評価

Assessment of a decontamination process for dioxins and PCBs from fish meal by replacement of fish oil
EFSA Journal 2018;16(2):5174 [10 pp.]. 12 February 2018
https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/5174
欧州委員会の要請を受けて、フードチェーンにおける汚染物質に関するEFSAのパネル(CONTAMパネル)は、魚肉の汚染除去工程の評価に関する科学的意見を提出した。この工程は、ダイオキシン類(ポリ塩化ジベンゾパラジオキシン類(PCDDs)とポリ塩化ジベンゾフラン類(PCDFs))、ダイオキシン様(DL-)ポリ塩化ビフェニル類(PCBs)および非ダイオキシン様(NDL-)PCBsを削減するための、魚油の抽出、活性炭でのろ過や吸着、除染された魚油による置き換えからなっている。全ての飼料汚染除去工程は、欧州委員会規則2015/786に明記された許容基準を順守していなければならない。飼料事業者が提出したデータを、その工程の有効性に関して評価し、またその工程によって製品の特性や本来の性質が悪影響を受けないことが示されているかどうかについて評価した。この工程は、PCDD/FsならびにDL-およびNDL-PCBの除去に効果があった(PCDD/Fs:97%, PCBs 93%)。魚肉は、これらの汚染物質に関するEUの規制に適合したものが生産された。TCONTAMパネルは、魚油の置き換えとこれらの汚染物質の除去に活性炭を使用することが魚肉の性質に有害な変化を生じないことを証明するために、公表文献中に記載されている情報を参照することは、実用的な手段であると判断した。ただし、この工程はいくつかの有益な成分(例えば脂溶性ビタミン)を激減させる可能性があることは留意すべきである。I廃棄物を安全に処分できることを示す情報が提出されている。 CONTAMパネルは、飼料事業者が提出した情報に基づき、魚油の抽出を行ってその後汚染除去された魚油で置き換えることにより魚肉からダイオキシン類(PCDD/Fs)及び PCBsを除去するために提案された汚染除去工程は、2015年5月19日の欧州委員会規則2015/786で出された許容基準を順守していると結論づけた。

  • 遺伝毒性の評価に関するいくつかの側面を明確化する意見案についてのパブリックコメント募集結果

Outcome of the public consultation on the draft opinion providing clarification of some aspects related to genotoxicity assessment
9 February 2018
https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/1379e
欧州食品安全機関(EFSA)は、遺伝毒性の評価に関するいくつかの側面の明確化について、科学団体やあらゆる関係者加団体からの意見を求めるパブリックコメント募集を実施した。2017年7月24日から9月6日までパブリックコメントを募集し、EFSAは18団体から216のコメントを受け取った。EFSAの科学委員会は、これらのコメントを検討した。この意見は2017年11月16日の科学委員会本会議で議論、採択され、EFSA Journalで発表される。