食品安全情報blog過去記事

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その他

SMC NZ
Kiwi research leads to appetite-suppressing pill launch in NZ and USA – In the News
April 5th, 2018.
https://www.sciencemediacentre.co.nz/2018/04/05/kiwi-research-leads-to-appetite-suppressing-pill-launch-in-nz-and-usa-in-the-news/
植物と食品研究所での何年にも渡る研究の結果食欲抑制錠剤の開発につながった
この錠剤はAmarasateという、ホップから抽出された化合物を使っている。これまでのところ臨床試験はたった一つしかなく、19人の正常体重の男性で、プラセボと二つの異なるカプセル形態でのホップ抽出物を各三日間摂取する。試験中のホップの時期に、満足するまで食べるように提供されたランチやおやつを、約220カロリー少なく食べた。開発したJohn Ingram博士はこの試験の情報を2016年の学会で発表し、もっと長期の試験のための資金提供を求めている。一方製品はCalocurbとして宣伝されて既にオンラインで45錠入りで60ドルで売られている。来月は米国でも販売されるだろう。ニュージーランドの法律では減量用に宣伝することは禁止されている。
健康的食事ガイド栄養士のClaire Turnbullはこの錠剤は魔法の特効薬ではないと警告している。「真に重要なのはあなたの食べる食事のほうで、運動も考慮すべき」
オタゴ大学の糖尿病と肥満研究部長のJim Mann教授は、Stuff. co. nzに対して、入手可能な根拠からはこの製品は薦めないだろうと語っている。「肥満の患者を治療している医師は誰でも、長期のRCTの結果を知りたいだろう。代謝に影響すると主張することはできてもそれを体重管理に拡大して当てはめることはできない」

  • Vulto Creameryはオーナーが「理解しない」ので閉鎖

Vulto Creamery shut down because owner did not ‘understand’
By Dan Flynn | April 2, 2018
http://www.foodsafetynews.com/2018/04/vulto-creamery-shut-down-because-owner-did-not-understand/#.Wsb8RtMh1aQ
リステリアアウトブレイクの調査は、企業がチーズ工場の汚染を知っていたことを示す
4州で8人が感染し2人が死亡したリステリアアウトブレイクの原因の乳製品加工場をNY連邦裁判所が閉鎖した。新しい裁判文書によるとVultoは法の要求に従うように修正するための知識と理解がないという結論に達した。
(以下たくさんの違反が列挙されているのだが、この会社のホームページでは地元の未殺菌ミルクと手作りを売り文句にしている。食品安全を理解しない会社であることを宣伝しているようなものだが消費者にそれがわからないということは問題。)

  • 何故オハイオ州立大学は不正を公表することを決めたのか

Scienceニュース
Why The Ohio State University decided to go public about misconduct
By Alison McCook, Retraction WatchApr. 5, 2018
http://www.sciencemag.org/news/2018/04/why-ohio-state-university-decided-go-public-about-misconduct
先週OSUはもと教員の科学的不正行為についての詳細な報告を発表した。その75ページの報告は、かつて「今年最大の革新者」として称賛され何百万ドルもの連邦研究費を得ていたたがん研究者Ching-Shih Chenが8論文で不正を行ったとするものである。
通常この手の不正が公表されるには何ヶ月もあるいは何年も経ってからである。しかしOSUは迅速だった。最近の同様の事例の扱いは全く違っていて批判されていた。Chenの事例は多くの共著者や著者への影響があり大学は待てなかった。OSUは現在研究の誠実性問題対策に取り組んでおり、これはその一環である