食品安全情報blog過去記事

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EFSAの根拠に基づいた科学的評価における、PROMETHEUSに沿った4段階アプローチの実施: 利益、課題、必要事項および解決策

Implementation of PROMETHEUS 4‐step approach for evidence use in EFSA scientific assessments: benefits, issues, needs and solutions
18 April 2018
https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/1395e
2014年に欧州食品安全機関(EFSA)は、科学的評価で利用する方法についてさらに改善を図り一貫性を高めるために、科学的評価における根拠に基づく手法の推進計画(PROMETHEUS project: PROmoting METHods for Evidence Use in Scientific assessments project)を開始した。この計画では科学的評価過程に関する一連の原則が定義され、それらの原則を満足するために4段階アプローチ(計画/実行/検証/報告)が策定された。この報告書では、4段階アプローチの実施に関連する利益、課題、必要事項および解決策が記載される。
利益としては、1) EFSAの公平性、方法論的厳格性、透明性および任務への関与度の向上が図られる、2) 評価の特性に合わせて方法を調整できる、3) 予め評価プロトコルが作成されることにより効率の向上が図られる、4) 予備調査で十分に立証し、「実行前に計画」の実践が促進されることにより、革新的なものが生まれる、5) EFSAが行う評価の調和性と一貫性が向上する、が挙げられる。
確認された課題や解決策としては、a) 利益や付加価値についての効果的な情報伝達への関わりの欠如およびそうした情報伝達の必要性、b) 特に問題の定式化/処理手順策定、および根拠の評価と統合の分野におけるさらなる進歩の必要性、c) これらの分野における専門知識の必要性、d) 規制製品を評価する必要性、およびe) 外部委託の必要性、が挙げられた。