食品安全情報blog過去記事

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ファストフードを食べる女性は妊娠するまで長くかかる可能性がある

Women who eat fast food may take longer to get pregnant
May 4 2018
https://www.nhs.uk/news/pregnancy-and-child/women-who-eat-fast-food-may-take-longer-get-pregnant/
"「過量のジャンクフードを食べる女性は、不妊になる可能性が2倍になる」という英国の新聞社サイトMail Onlineの見出しは、完全に誤解を招くものである。
この報道の根拠としている調査は、妊娠できなかった女性を対象としてはおらず、実際は6,000人近くの妊婦を対象としている。妊娠する前の月に何を食べていたか、妊活を始めてから妊娠するまでにどのくらいかかったかが調べられている。
調査対象の女性の過半数が妊活開始後2ヵ月以内に妊娠に至っている。そして、ファストフードを摂取していない女性と最も大量に摂取していた女性との間の妊娠に至るまでの期間の差は、実際はほんの2〜4週間である。
ファストフードを摂る女性は妊娠が困難になる確率が若干高いとされているが、これは非常に少数の女性で妊娠に12ヵ月以上事例が認められたことに基づいている。Iいずれにしろ、妊娠を難しくする可能性がある他の個人的な、健康や生活様式などの多くの要素が影響を与えた可能性は拭えない。
Iファストフードには、飽和脂肪酸トランス脂肪酸、糖類および塩分が多く含まれていることがあるため、その摂取は控えめにすべきであるしかし、この調査では、過量のハンバーガーやポテトフライが妊娠機会を減らすという説得力のある根拠は示されていない。
妊活のためには、特別な食事を続ける必要は無く、一日に最低5単位の果物または野菜を含むバランスの良い食事を摂るようにすることである。
食事と妊娠についての情報は以下のウェブサイトも参照されたい。
https://www.nhs.uk/conditions/pregnancy-and-baby/healthy-pregnancy-diet/