食品安全情報blog過去記事

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SMC UK

  • 卵とCVDへの専門家の反応

expert reaction to eggs and CVD
May 21, 2018
http://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-eggs-and-cvd/
中国成人では、適度な卵の摂取は、他の要因とは概ね独立して、心血管系疾患リスクの低さと関連するとHeartに発表された研究が報告する
ケンブリッジ大学MRC疫学ユニットNita Forouhi教授
栄養研究の多くの限界や欠点を審議することは可能だが、この中国における大規模研究から得るべきメッセージは、少なくとも一日一個の卵は心血管系リスクを上げることはなく、最良だと健康上のメリットすらあるかもしれない、ということである。研究者らは多くの要因を考慮しているが、卵はそれ単独で食べられているのではなく、全体として健康的なあるいは不健康な食事パターンが常に問題であることを強調するのが重要である。つまり卵と一緒に何を食べるかが問題である。西洋文化の文脈では、卵をたくさんの精製小麦の白パンとベーコンやソーセージのような加工肉と砂糖の多いケチャップと一緒に食べるのは、全粒粉パンと野菜と一緒に食べるのかは違う。
卵は心疾患や脳卒中リスクとの関連が長い間議論されてきた−コレステロールを多く含むためである。しかし研究により食事中のコレステロールと血中コレステロールの関連が弱いことがわかった。卵には健康的栄養素が多く全体として健康的な食生活の一部になりうる。だからといって食べ過ぎて良いということにはならない。この研究も他の栄養研究同様観察研究である。
King’s College London栄養と食事名誉教授Tom Sanders教授
これは中国での約50万人の大規模研究で、週に5つ卵を食べる人は食べない人に比べてCVDリスクが11%低かった。主に脳卒中が減ったせいで、中国では冠動脈疾患より脳卒中が多い。リスクが低くなった理由はタンパク質の摂取量増加だろう、アジアの研究ではタンパク質摂取の少なさが脳卒中リスク増加と関連する。しかしこの研究の重要な限界は定期的に卵を食べる人たちが、食べない人たちより裕福であるということである。
血中コレステロール濃度の高さはCHDリスクは上げるが脳卒中はそうでもない。卵のコレステロールは血中コレステロール濃度を上げることに寄与するが週に5個は0.1 mmol/Lの増加になりそれはCVDリスクを1-2%上げる計算になる。
この研究は、一日一個の卵は許容できるという多くの食事ガイドラインを支持するものである。
Essex大学臨床生理学(心臓病学)准教授で研究部長Gavin Sandercock博士
たくさんの人を調べたらほぼすべてのことに何らかの関連がみつかるだろう。卵を食べるのが良いとか悪いとかをこの種の研究を根拠にして言うのは馬鹿げている、食事は単一の食品だけ取り上げることより複雑である。
卵を滅多に食べない人は1000人中3.4人が死亡し週に4-6個食べる人は1000人中2.2人である。大量の卵を食べるか食べないかで生存率の差は0.12%である。これは卵が良いか悪いかをいうための強力な根拠にはならないと思う。この結果を額面通りに受け取ると、卵を食べると心疾患リスクは0.1%減るかもしれない−一方運動や禁煙は30-50%リスクを減らす。卵をもっと食べるべきだろうか?食べてもあまり差はないだろう。
Sheffield大学心血管医学教授で名誉心臓相談医Tim Chico教授
我々の食生活のうちのどんなものであれたった一つの要素が心疾患リスクにどのくらい寄与するのかを決めるのは非常に難しい。この研究は卵を食べることが病気予防になることを証明したわけではない、卵の他にも相違点はあるだろう。食生活を余栄健康的なものにすること無しに卵をたくさん食べれば病気予防になることはありそうにない

  • 急性リンパ芽球性小児白血病の原因と引き金を探ったレビューへの専門家の反応

expert reaction to review looking at possible causes and triggers of acute lymphoblastic childhood leukaemia
May 21, 2018
http://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-review-looking-at-possible-causes-and-triggers-of-acute-lymphoblastic-childhood-leukaemia/
Nature Reviews Cancerに発表された解析について
Royal Marsden NHS財団トラスト小児がん相談医Donna Lancaster博士
血液がん慈善団体Bloodwise研究部長Alasdair Rankin博士
Birmingham大学トランスレーショナルがん生物学教授Chris Bunce教授
Cancer Research UKの主任臨床医Charles Swanton FRS教授
Manchester大学公衆参加と生命医科学教授で英国免疫学会広報Sheena Cruickshank教授
ロンドンSt George’s大学がん遺伝学教授Shirley Hodgson教授
(Mel Greaves教授はこの分野の先導者で彼の説は有名。)

  • 5月21日の首相の科学と健康についてのスピーチに対する専門家の反応

expert reaction to the Prime Minister’s upcoming speech on science and health
May 20, 2018
http://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-the-prime-ministers-upcoming-speech-on-science-and-health/
健康分野の技術への投資拡大を多数が歓迎
(どこかの国のような、研究費を減らしてインチキ健康食品に投資するようなものではない)