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アルバータでの遺伝子組換え除草剤耐性小麦の検出についてのCFIAの声明

Statement by the Canadian Food Inspection Agency on the detection of genetically modified herbicide tolerant wheat in Alberta
June 14, 2018
http://www.inspection.gc.ca/plants/plants-with-novel-traits/general-public/wheat-detection-2018/cfia-statement/eng/1523593477968/1523593478280
CFIAはアルバータ南武でGM小麦が見つかったことについて以下の声明を発表した:

CFIAは最近アルバータへの道路にあった雑草処理スプレー後に生き残った数本の小麦の検査を完了した。この発見についてCFIAが知らされたとき、CFIAの科学者が何故この小麦が生き残ったのかを調べた。CFIAの検査でこの小麦は除草剤耐性で、遺伝子改変されていることを確認した。カナダではGM小麦は認可されていないので、CFIAはこの発見について全てのレベルでの関係者と協力して可能な限り完全で正確で信頼できる情報を集めようとした。
厳密な科学的検査により、発見された場所での孤発事例以外にGM小麦が存在するという根拠はない。さらにヘルスカナダはこの発見が食品安全上のリスクとはならないと結論した。
カナダではGM小麦は商用には認可されていないが、同じ遺伝子改変形質はキャノーラ、トウモロコシ、大豆に20年以上認可されている。これらの作物についてはこれまでのヘルスカナダとCFIAの安全性評価ではこの形質は公衆衛生、動物の健康、環境にリスクとはならないことを示してきた。
CFIAは土地の所有者と協力して今後3年間GM小麦が長く存在しないようにこの地域を監視し続ける。
信頼できる科学的規制機関として、CFIAはカナダ人と国際コミュニティに対して透明で説明責任を果たすことに関与する。

関連情報
アルバータでの遺伝子組換え除草剤耐性小麦の検出
Detection of genetically modified herbicide-tolerant wheat in Alberta
Date modified: 2018-06-14
http://www.inspection.gc.ca/plants/plants-with-novel-traits/general-public/wheat-detection-2018/eng/1522107927141/1522107927640
インシデント報告
・2018年1月31日に除草剤耐性小麦についてCFIAに報告
・2018年2月12日にCFIAのラボがサンプルを受け取る。いくつかのDNA検査
・2018年2月22日に可能性のある小麦を2社3製品に絞る。会社から情報提供
・2018年3月13日に一つに絞る。同時にモンサントと協力して以前アメリカで発見されたGM小麦とは違うことを確認。
・2018年4月8日にMON71200であると確認。1990年代後半から2000年代初期にカナダとアメリカでいくつかの野外試験を行っていた。試験の場所は物理的にアルバータから300km以上離れていて試験と関連があるという根拠はない
・カナダ穀物協会と協力して約450の小麦品種とこのGM小麦は違うことをDNAフィンガープリンティング法で確認
・2018年4月26日、各種検体からGM小麦が検出されていないことを確認
・2018年4月6日、CFIAは2段階PCRベースの検出法の開発と妥当性評価を完了
・5月9日、ヘルスカナダとCFIAによるリスク評価完了
(細かい検査数等略、他FAQや時系列表などほぼ完璧に資料を揃えて発表に臨んだ感じ。アメリカの先例があるのでやりやすかったのだろう。結局何故?はわからないままかも)