食品安全情報blog過去記事

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査察報告

Senegal―Fishery products derived from tuna species―2018-6397
20/07/2018
http://ec.europa.eu/food/audits-analysis/audit_reports/details.cfm?rep_inspection_ref=2018-6397
2018年2月28日〜3月8日に実施された査察の報告書。
公的管理制度は、法律に基づき、EUへの輸出証明を得るための適切な手順で行われているが、法律の内容はEUの規則の一部に適合しておらず、法律どおりだとブライン凍結温度やブライン凍結されたマグロ類の最終用途がEUの要件を満足しない(実際はEUの要件に見合う温度で凍結されており、丸ごとの魚体や缶詰製品が輸出されている)。
公的管理は製造チェーンに沿って適切に実施されているが、全ての事例において完全に実施されているわけではなく、特に冷凍船では活魚倉の二重目的利用やHACCP計画や温度記録に関する問題が見受けられた。
所轄機関は重視している欠点について早急に対処しようと活動計画を提示しており、これらは冷凍船における活魚倉の二重目的利用の中止や、冷凍温度に関する法律変更などをカバーするものとなっている。

Myanmar―Fishery products―2018-6510
20/07/2018
http://ec.europa.eu/food/audits-analysis/audit_reports/details.cfm?rep_inspection_ref=2018-6510
2018年2月20日〜3月1日に実施された査察の報告書。2016年の査察以降、様々な対策が取られ、正確なサンプリングや分析が国家残留物監視計画に基づいて実施されるようになっており、担当者の教育にも相当な努力が払われている。その結果、管理制度や認証制度はEUの要件が満たされていることを信頼性高く保証できるようになっている。ただし、重要管理点や原料の管理に関しては難点も認められ、この文書にそれらに関する助言を付した。

Ukraine―Poultry meat and products derived therefrom―2018-6453
20/07/2018
http://ec.europa.eu/food/audits-analysis/audit_reports/details.cfm?rep_inspection_ref=2018-6510
2018年2月27日〜3月9日に実施された査察の報告書。ウクライナの公的管理制度は、家禽肉や家禽肉由来製品の製造の全段階をカバーしており、信頼性のある検査結果を提供する認定公的検査室網により支えられている。EUの要件は、屠殺前検査、屠殺後検査、HACCPによる管理、トレーサビリティ、証明手続き一般に関して大体満たされている。
しかし、この制度の有効性は、地域の所轄機関の管理・監視能力が低く、EUの要件を満たしているという保証(特にEUがリストアップした施設の遵守状態に関して)が、昔から業務に当たっている公務員獣医師の能力に左右されるという状態になっている。そのため、公的管理手続きの統一性や文書化、および実地訓練が不足している。本来検出されるべき、施設の不遵守事例も見過ごされており、食品事業者による改善が行われないままになっている。
2010年の査察以降の是正行為は、これらの様にまだ実効化されていない面もあるが、他の行動計画は中央所轄機関によって十分に実施されている。

  • スペイン−殺生物剤

Spain―Biocides―2018-6358
19/07/2018
http://ec.europa.eu/food/audits-analysis/audit_reports/details.cfm?rep_inspection_ref=2018-6358
2018年2月20日〜3月1日に行われた事実確認の報告書。
スペインでは、1980年代に殺生物剤の好適な登録制度が構築されている。所轄官庁は殺生物剤の市場流通および使用の管理を高水準で実施している
有効成分の評価制度および殺生物剤の認可制度は良好に確立・構築されているが、内分泌かく乱性を持つ有効成分の評価のレビューの必要性があり、申請者が一つの殺生物製品群の申請で広く多様な殺生物剤の認可を求める傾向がみられるため、殺生物剤規則の期限が守られない状態が続いている。

Belgium―Organic Farming―2017-6073
19/07/2018
http://ec.europa.eu/food/audits-analysis/audit_reports/details.cfm?rep_inspection_ref=2017-6073
2017年9月19〜29日に実施された査察の報告書。
ベルギーの有機生産の管理制度は部分的で、有機製品の輸入管理を担当する所轄官庁は無く、市場管理も苦情処理だけである。管理機関による事業者の検査は全体として有効で、抜き打ち検査やサンプリングの回数はEUの要件を上回っているが、地域の所轄官庁による監督が満足ではなく、深刻な再犯事例に対する強制執行力が特に弱い。このことは、違反事例が管轄機関に報告もされず、管轄機関がそうした事例を徹底して検査することもないことと合わせ、管理制度の有効性を低減させている。これらの欠点に対する助言がこの報告書に付されている。

Denmark―Geographical indications (PDO, PGI, TSG)―2018-6404
19/07/2018
http://ec.europa.eu/food/audits-analysis/audit_reports/details.cfm?rep_inspection_ref=2018-6404
保護された原産地呼称(PDO)、保護された地理的表示(PGI)、伝統特産品保証(TSG)などに関し、2017年9月19〜29日に実施された査察の報告書。
PDO/PGI/TSG全般にわたり、適切な公的管理制度が存在し、所轄官庁は製造業者、加工業者および市場レベルでの管理を任命されている。ただし、公的管理はまだ完全な実施ではなく、査察時には市場管理は予備的段階であった。管理機関の所轄官庁による監督は十分ではない。強制執行力に関しては、課された制裁が有効であったという根拠は無い。これらの欠点に対する助言がこの報告書に付されている。