食品安全情報blog過去記事

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評価

  • 香料グループ評価203改訂2 (FGE.203Rev2): FGE. 19の化学サブグループ1.1.4に属し、二つ以上の共役二重結合があり、さらに非共役二重結合を有するまたは有していないα,β-不飽和脂肪族アルデヒドと前駆体

Scientific Opinion on Flavouring Group Evaluation 203, Revision 2 (FGE.203Rev2): α,β-unsaturated aliphatic aldehydes and precursors from chemical subgroup 1.1.4 of FGE.19 with two or more conjugated double-bonds and with or without additional non-conjugated double-bonds
EFSA Journal 2014;12(4):3626 [31 pp.]. 10 April 2014
http://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/3626.htm
香料グループ評価203改訂1(FGE.203Rev1)において、CEFパネルは、この香料グループについて遺伝毒性の可能性が排除できないと結論付けていた。香料業界は、代表化合物であるtrans,trans-2,4-デカジエナール[FL-no: 05.140]およびtrans,trans-2,4-ヘキサジエナール[FL-no: 05.057]について、追加の遺伝毒性試験データを提出した。また、2,4-ヘプタジエナール[FL-no: 05.084]、2,4-オクタジエナール[FL-no: 05.186]、およびtrans,trans-2,4-ノナジエナール[FL-no: 05.194]についても新たに試験データが提出された。
2,4-ヘプタジエナール、2,4-オクタジエナール、およびtrans,trans-2,4-ノナジエナールは、細菌試験系で遺伝子突然変異を誘発しなかった。trans,trans-2,4-ヘキサジエナールは、ほ乳類細胞を用いたin vitro試験系で遺伝子突然変異を誘発せず、1件のin vivo遺伝子突然変異試験でも陰性であった。trans,trans-2,4-ヘキサジエナールとtrans,trans-2,4-デカジエナールは、ラットに経口投与もしくは腹腔内投与で行ったin vivo骨髄および末梢血網状赤血球中小核形成試験で陰性結果を示した。
パネルは、代表化合物の遺伝毒性の懸念は排除され、このグループの他の化合物についても懸念はないと結論付けた。このグループの20の化合物は、「香料化合物評価手法」によって評価することが可能となる。

  • Saccharomyces cerevisiae CNCM I-3060株(セレン含量を高めた不活化酵母)から得られる全動物種向けセレノメチオニンの認可更新申請の評価

Assessment of the application for renewal of authorisation of selenomethionine produced by Saccharomyces cerevisiae CNCM I-3060 (selenised yeast inactivated) for all animal species First published in the EFSA Journal: 20 July 2018
http://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/5386
この製品(Sel-Plex®)については、2006年にFEEDAPパネルが科学的意見を提出し、その後EUが認可している。その科学的意見の結論を覆すような新しい根拠は、対象動物の安全性に関しても、消費者や環境の安全性に関しても検出されていない。特に、Sel-Plex®由来のセレンが飼料1 kg当たり最大0.2 mgで合計セレン量が同最大0.5 mgという条件が守られていれば、消費者にリスクを生じることがないことが再確認されている。使用者の安全性については、新規データが得られ、再検討を行った。粉塵になりやすいなどの性質から、吸入により呼吸器感作性を示す危険性があると判断されたが皮膚や眼への刺激性はないと考えられた。