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妊娠中の電子タバコの喫煙やニコチンパッチの使用はゆりかご死に関連がある

Behind the headlines
Vaping and using nicotine patches in pregnancy linked to cot death
Thursday July 19 2018
https://www.nhs.uk/news/pregnancy-and-child/vaping-and-using-nicotine-patches-pregnancy-linked-cot-death/
「妊娠中に電子タバコやニコチンパッチを使用することが新生児のゆりかご死のリスクを高める可能性があることは初期の研究で判明している」とSky Newsは報道する。
ゆりかご死は、医師には乳幼児突然死症候群(SIDS)と呼ばれており、外見上健康的な乳幼児に突然、予期せず起こる原因不明の死である。
SIDSの原因はわかっていないが、タバコの煙または呼吸の障害のような環境ストレスが引き起こすと考えられている。
この研究の一環として研究者は、生まれる前のラットをニコチンに暴露させた。そのラットが生まれると、低酸素状態において、セロトニン欠乏症とそうでないマウスの子供とで、反応を観察した。
セロトニンは通常抑鬱のような気分障害に関連する神経伝達物質(化学的伝達物質)である。
しかし、この化学物質はまた、呼吸を調節する重要な役割も果たしている。自己蘇生として知られる反応を刺激すると考えられている。
これは、もし酸素レベルが危険な低いレベルに落ちた場合、あえぎ呼吸を身体に引き起こさせる神経系の自動的な反応である。
研究は、ニコチン暴露が、セロトニン欠乏を誘発されたラットにおいて、酸素の欠乏に対して反応する能力に影響を与えたことを明らかにした。
ニコチン暴露とセロトニン欠乏のどちらか一方だけが酸素欠乏から脱する能力を妨げるわけではなかった。
気がかりなことは、同じような影響が、セロトニン欠乏症の既往があってかつ妊娠中にニコチン製品を使用する母親に生まれた乳幼児にも起こるだろうということである。
もちろん、妊娠中に煙草を吸い続けるよりもニコチン代替製品を使用する方があなたや子供にとってはるかに健康的である。しかし、理想的には、ニコチンへの暴露を完全に避けるべきである。