食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

食品安全専門家は「あなたの肉に入っているもの」は安全で健全であることを保証する

Food Safety Professionals Ensure that “What’s in Your Meat” is Safe and Wholesome
By Carmen Rottenberg, Acting Deputy Under Secretary for Food Safety
WASHINGTON, Aug. 29, 2018
https://www.fsis.usda.gov/wps/portal/fsis/newsroom/news-releases-statements-transcripts/news-release-archives-by-year/archive/2018/nr-082918-01
肉と家禽の安全性を確保する公衆衛生機関のトップとして、食品安全は私にとって最も優先的課題である。アメリカ人の食品の安全は我々にかかっている。あなたがUSDA査察マークを見るとき、それは監査されて合格したのだということを信頼できる−つまり全ての屠体はUSDAによって調べられ査察官は検体を採取してそれをUSDAのラボで科学者が分析する、そして表示は事実であって誤解を招くようなものではない。
近年消費者は食品の由来や農場から食卓に至るまでの工程に関わるあらゆることについて知ることへの関心をますます強く表明するようになった。公衆衛生規制機関として、規制対象製品の透明性をより高くする方向への動きは、消費者が食品安全がどうやって達成されているかを理解する重要なステップである。我々は非公開でなければ可能な限りデータはウェブで積極的に公開しているだけではなく、外部からの情報公開法(FOIA)要求に応じて定期的にデータを公開している。
2017年3月3日に、透明性と反応性を急いで、間違ってFOIA要請により家禽の未確認の予備的検査結果を公開してしまった。我々は請求者にその間違いを修正したが、その未確認の結果が正しい真の情報だとして出回り続けている。それは正しくない

この話は購入者を疑似科学と恐怖扇動戦略で混乱させることを狙ったセンセーショナルで恐怖を誘導する情報汚染infotainmentである。Consumer Reportsは最後の段落でこの記事の真の目的はアメリカ人に肉を食べない方がいいと確信させることであると認めている

あなたはConsumer Reportsの、あなたが買って家族に食べさせた肉や鶏肉は有害な残留動物用医薬品を含む可能性があるという記事を読んだかもしれない。それは事実ではない。この話は購入者を疑似科学と恐怖扇動戦略で混乱させることを狙ったセンセーショナルで恐怖を誘導する情報汚染である。Consumer Reportsは最後の段落でこの記事の真の目的はアメリカ人に肉を食べない方がいいと確信させることであると認めている。Consumer Reportsは、アメリカの生産者と毎日この国の肉と家禽の安全性を確保している9000人の食品安全専門家を犠牲にして科学的根拠やデータのないレトリックを宣伝したことを恥ずべきである。
USDAは1906年から毎日食品安全を決定する査察官、科学者、専門家が肉と家禽の安全性を確保してきた。FSISは厳密な残留医薬品検査計画で1958年から検査を行ってきた。FSISが検査をするとき、USDAの検査官は、小売店に送られる前の最終パッケージを含む複数の工程で検体を採取する。その検体がFSISのラボに送られて、そこで200以上の動物用医薬品や残留化合物、無数の有害な病原体などを検査する。我々の厳密な検査プロセスでは予備的検査あるいはスクリーニング検査を含み、それが陽性ならその後確認試験をする。スクリーニングの段階ではしばしば陽性になるので、対照や他の根拠を用いてそれが確認でき再現性があるかどうかを決める。この最初のスクリーニングの結果が、確認試験の結果無しに、間違って公開された。FSISの科学者はConsumer Reportsに何度もそのことについて説明したが、Consumer Reportsは全ての結果と方法を客観的に評価することをしなかった。
FSISは全ての検体のスクリーニングと検査プロセスを完了し、最終的に妥当性を評価された検査の結果は鶏肉に残留医薬品はないことを確認している。もし違反薬物が検出されれば、FSISはその製品が食用に販売されることを許さない。
実際のところ、残留薬物検査を行われている全ての肉と家禽製品はFSISが安全で健全であることを確認するまで企業の管理下から離れることはできない。もし検体が違反なら、その企業は肉や家禽製品を小売店に送ることは許されない。
残留薬物を検査するとき、我々はFDAEPAが設定した許容濃度(acceptable level)の半分に確認濃度(allowable levels)を設定している。さらに同じ動物の腎臓や肝臓などの他の組織の残留薬物も定量し、結果をFDAと共有している。FDAは農場や生きた動物での医薬品や抗生物質の使用状況を追跡している。Consumer Reportsの話はFSISの検査方法について消費者を誤解させている。実際にはFSISの方法はFDAEPAの設定した許容濃度の半分を指標にすることで、公衆衛生保護にとってはより厳しく保護的である。
毎年我々は全ての検査結果をウェブに公開している。例えば2016会計年度の結果では、この記事でサンプリング計画の不備と強調されている牛肉の残留薬物を検出している。FSISの計画はその肉があなたの小売店に行くことを防ぐものを探すようデザインされている。つまりこの計画は機能していて我々はそれを検出し解除した。
Consumer Reportsの記事で取り上げられているコンサルティング科学者のうちの二人はかつてFSISで上級管理職の地位にあった。Consumer Reportsは「食品安全の専門家」はこの調査結果はあなたが肉を肉を減らすべきだという意味ではないと言っていると記している。もちろんそうだ。Consumer Reports記事の根拠のない非難は消費者を混乱させようとするものである。
我々はデータと結果を公開し続ける。そして消費者には我々が残留薬物違反を見つけたら対応しその製品が販売されることは決して認めないことを信頼して欲しい。我々はより多くのデータを公開すればするほどさらに精査されるだろうことは認識している。それは歓迎する、食品安全確保のためには喜んで協力し続ける。
消費者が、自分の購入しているものは安全で健全で監視されていることを知っていることが私にとって重要である。あなたが家族のために夕食の食卓にだしたものは私が自分の家族に食べさせているものと同じである。我々の9000人以上の公務員は全国で食品安全を守っている。

(問題の記事
Are Banned Drugs in Your Meat?
By Rachel Rabkin Peachman  August 29, 2018
https://www.consumerreports.org/food-safety/are-banned-drugs-in-your-meat/
写真からして悪意たっぷり
ますます微量で検出できる装置を使って「Consumer Reportsが考える許容水準」をどんどん少なくしていけばどんなものでも「危険」と言える。
検出されたものの「有害影響」は当然大量に投与したときに出るであろうあらゆる影響、つまりハザード情報のみを伝える
その手法を「疑似科学と恐怖扇動戦略pseudoscience and scare tacticsによる情報汚染infotainment」とFSISのCarmen Rottenbergが言っている
ついでにConsumer Reportsはオーガニック認証も信用ならないから自分たちに追加の規則を作らせろと示唆。これは最近顕著な動きで、「安全な量なんて信用できないからとにかく化合物は少なければ少ないほどいい」、という宣伝をしてきた結果。リミッターがないので無限に要求はエスカレートする。
アメリカ人肉食べ過ぎ、というのはまあその通りだと思うけど。)