食品安全情報blog過去記事

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食品に関する国家査察戦略の進捗状況について

Update on development of National Inspection Strategies for food
14 September 2018
https://www.food.gov.uk/news-alerts/news/update-on-development-of-national-inspection-strategies-for-food
FSAは本日付けで、国家査察戦略(National Inspection Strategies: NIS)に係る自らの業績に対する評価と、地方の所轄機関と事業者が提携してFSAが認める食品衛生に関するNISを設定する場合に満たさなければならない基準の草案に対する評価とを公表した。
NISは、事業者と地方管轄機関との連携制度(Primary Authority (Partnership))が導入されて以来概念として存在していたが、これまで食品に関しては設定されてこなかった。我々はNISが、法令を遵守し透明性を持った食品事業を承認するFSAの任務の一翼を担うと考えており、粗悪な運営状況でさらに支援が必要な食品事業へと地方所轄機関の活動の焦点が向けられるようにするのに役立つと見込んでいる。
NISは、一つの地方所轄機関−これは主管機関(primary authority)と呼ばれる−が関与して成り、レストランやスーパーマーケットのチェーンなど、複数地点で展開する食品事業者と連係し、食品衛生責任が満たされていることをNISの中心的なシステムおよび他の事業データの評価を介して確証する。主管機関は、この知見に基づいて、地方所轄機関による個々の店舗の査察の頻度や内容を判断する。
FSAが承認したNISでは、地方所轄機関による個々の店舗の定常的な査察は、現在よりも低頻度となり、重要なこととして、それらの査察から得られる知見は主管機関にフィードバックされて、NISが目的通り機能していることを保証するようになる。
Primary Authority連携制度の計画は、ビジネス・エネルギー・産業戦略省(BEIS)によって監督され、事業者が一つの地方機関と法的な連携をとることを可能にするものである。これにより法令遵守に関する正確で当事者に見合った助言が提供される。
先駆的に行われた試験的運用は、本日付けで公表されているが、主管機関が事業者のデータを入手・利用して、事業者が衛生規則をどの程度遵守しているかを予測することができるかどうかを調べるものであった。食品事業者のデータに基づいて予測された衛生基準遵守率と、地方所轄機関が査察して得られた実際の遵守率との間の整合性は80%であった。
我々は、3件の基準草案も公表した。これらの基準はNISに参加している全ての団体が、堅牢で必須の基準を満たしていることを確実にするためのものであり、FSAによるNISの監督と保証が明確で透明性のあるものにするためのものである。