食品安全情報blog過去記事

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寄生虫感染が多発性硬化症患者に利益がある

Parasite infection may benefit MS patients
17-Jan-2007
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2007-01/jws-pim011007.php
近年多発性硬化症MSなどの自己免疫疾患が増加しており、環境要因が疑われている。
過剰に雑菌のいない清潔な環境がアレルギー増加の一因であるという「衛生仮説」と同様、感染症の減少が自己免疫疾患の増加に寄与するという仮説がある。ヒトにおいて寄生虫感染とMSの関連を調べた初めての研究で、寄生虫感染がMSの病状進行に影響するということが示唆された。Annals of Neurologyの2007年1月号にJorge Correaleらが発表した。(Association Between Parasite Infection and Immune Responses in MS, DOI:10.1002/ana.21067)
この研究では寄生虫感染のあるMS患者12人、感染のないMS患者12人、健康な人12人を平均4.6年間観察した。観察期間中の感染者の臨床症状再燃は3回、非感染者は56回、障害の程度を示すスコアは感染者群ではほぼ変化なく非感染者群では悪化していた。


米国癌学会