食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

`06年トランス脂肪関連研究課題結果発表

(2007.01.23)
http://www.kfda.go.kr/open_content/kfda/news/press_view.php?seq=1108&av_pg=1&service_gubun=&textfield=&keyfield=
食薬庁は2006年市中流通食品中トランス脂肪モニタリング結果及び摂取両調査などの研究結果から、現時点における韓国民のトランス脂肪摂取量はアメリカ・カナダなど西欧諸国に比べて少ないと発表した。
2006年12月にトランス脂肪モニタリングの結果、加工食品中トランス脂肪含量が2004-05年に比べて50%以上削減されたと発表したのに続き、2006年委託研究事業である「大田地域内加工食品及び外食食品中トランス脂肪含量調査」によれば市販の食品やインスタント食品でもトランス脂肪含量は比較的低水準であることがわかった。
(#結果については表で添付されている)
食品100gあたりのトランス脂肪含量は、街角やレストハウスで提供される揚げ物やドーナツ類で0.15g程度、劇場で販売されるポップコーンの場合は11種中1種のみが3.1gで他は平均0.1gほど、パン屋で販売されるパンで0.1-1.2gであった。
またトランス脂肪摂取量調査のため全国3000人あまりを対象として食品の摂取量と血中トランス脂肪含量を測定した結果、トランス脂肪の1日平均摂取量は0.37g(大人: 0.18g、青少年:0.48g、子ども:0.36g)と推定された。調査対象者のうち、WHOの勧告基準(1日総摂取カロリーの1%未満、2000Kcalの場合2.2g相当)を超過したのは2.8%のみであった。
#トランス脂肪の平均摂取量: アメリカ 5.3g、カナダ 8.4g、イギリス 2.8g、 スペイン 2.1g
同研究でトランス脂肪摂取量推定のための生態指標として300人あまりの血中トランス脂肪酸濃度を分析した結果、平均0.18%であった。調査対象者の70%ではトランス脂肪酸が検出されず、30%では平均血中トランス脂肪酸濃度が0.61%であった。
#脂肪細胞中のトランス脂肪酸含量: アメリカ 3.8%、イギリス 2.2%、スペイン 0.5%
食薬庁は、これらの結果を見ると、韓国のトランス脂肪摂取によるリスクは大きな懸念のある水準ではないと発表した。
また食品産業のトランス脂肪低減化対応が素早くなされているなど国民の健康保護のためには望ましい方向に動いている。ただしパンやお菓子など子どもたちが好んで食べるおやつ類にトランス脂肪含有品があることから必要以上におやつを食べるのは避け、小さい頃から油分の多い西欧式食事より韓国伝統の食習慣を持つよう指導するよう依頼した。
食薬庁は2004年から食品産業とともにトランス脂肪含量を減らすための対策に取り組んできたが、最近のトランス脂肪に対する国民の関心と懸念の急増により、今年は表示義務対象ではないファストフードや外食業者及び小規模ベーカリーなどを中心にトランス脂肪実態調査を継続して行い、その結果をホームページに掲載する計画である。
食薬庁はトランス脂肪のみならず飽和脂肪管理法案を準備中で、これに関して関連業界と消費者団体及び専門家による公聴会を行って幅広く意見を募集する予定である。