食品安全情報blog過去記事

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米のヒ素によるがんの率は世界中で異なる

ES & Tニュース
Cancer rates attributable to arsenic in rice vary globally
Barbara Booth
January 21, 2009
http://pubs.acs.org/doi/full/10.1021/es900020m
米に含まれる無機ヒ素は各種がんや糖尿病などと関連する。しかし飲料水と比べて、米はどの程度ヒト暴露要因として寄与するのか?
Environ. Sci. Technolに発表された新しい論文では米の摂取量が多い地域では米は重要なヒ素暴露源であることを示した。
Geographical Variation in Total and Inorganic Arsenic Content of Polished (White) Rice http://pubs.acs.org/doi/full/10.1021/es802612a
英国のAndrew Mehargらが4大陸の白米901検体のヒ素濃度データを集めてモデルを作成した。彼のモデルでは米のヒ素による過剰な内臓のがんによる死亡は、イタリアと米国で1万人に1人、インドでは1万人に7人、中国は15人、バングラデシュは22人である。
(日本のデータはなさそう。発がんにEPAモデルを使っているので多分過剰推定になっている。いつもヒ素が危険だから米を食べるなと言っているMehargさんの一連の仕事の一環。)