食品安全情報blog過去記事

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FSAIは乳児や小さい子どもにライスミルクを与えないよう助言する

FSAI Advises Against Consumption of Rice Milk for Infants and Young Children
Monday, 25 May 2009
http://www.fsai.ie/pr20092505.html
FSAIは予防的措置として4.5才までの乳幼児に牛乳や母乳や乳児用ミルクの代用品としてライスミルクを飲むべきではないと助言する。この助言はライスミルクに低濃度の無機ヒ素が含まれるという最近の知見に基づく。現在牛乳や母乳や乳児用ミルクの代用品として小さい子どもにライスミルクを与えている保護者は主治医や栄養士に代用品についての助言を求めるべきである。
最近発表された英国の調査では、60検体の米飲料全てから低濃度の無機ヒ素が検出された。この結果からは、ヒ素の濃度はアイルランドの基準値以下であるが、FSAIは乳幼児がこれらの製品に暴露されないよう薦める。ヒ素は環境中に存在するため、米を含む多くの食品に低濃度検出される。ヒ素の毒性はその化学型に依存し、無機ヒ素は毒性が高いためFSAIは無機ヒ素への暴露はできるだけ少なくすべきであると考える。
小さい子どもたちは体重あたりでは比較的大量のミルクを飲むため、ヒ素への暴露量も比較的多い。これらの製品を使用していたとしても暴露量は低いので直ちに子どもたちにリスクとなることはない。予防的に無機ヒ素暴露量を減らすために、4.5才までの乳幼児にはこれらの製品を与えないように。大きい子どもたちや成人は体重あたりの暴露量が少ないのでこれまで通りライスミルクを消費できる。