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バークレーは「根拠不十分」としてDuesbergの調査をやめる

ScienceInsider
Berkeley Drops Probe of Duesberg After Finding 'Insufficient Evidence'
June 21, 2010
http://news.sciencemag.org/scienceinsider/2010/06/berkeley-drops-probe-of-duesberg.html?etoc
カリフォルニア大学バークレー校は分子ウイルス学者Peter Duesbergの雑誌Medical Hypothesesの論文に関する調査を、この論文がアフリカでの恐るべきAIDSの流行を促進したという根拠が不十分である結論した。
Duesbergの論文は2009年7月19日にオンライン発表されたが、その直後からAIDS研究者や活動家から激しい非難を浴びた。出版社Elsevierはこの論文を取り下げ、雑誌の編集者でピアレビュー制度を廃止したBruce Charltonの任用を終了させた。
UCバークレー南アフリカのAIDS対策団体などからの抗議文書を受け取ってDuesbergの調査を始めた。抗議のひとつは共著者の一人が抗HIV薬は危険で自分の販売しているビタミンサプリメントでAIDSが治療できると主張しているビタミン剤販売会社の起業家Matthias Rathであったことが利益相反でありその情報を開示しなかったというものである。
結果的に懲罰に値するという根拠は不十分であると結論されたが、その判断の根拠は説明されておらず利益相反についても言及していない。UCバークレーの規定では論文に利益相反を報告する義務はない。
この決定はバークレー校がDuesbergの論文を認めたということを意味しない。Duesbergの見解を発表する権利が学問の自由のもとに守られているということだ。
(DuesbergはAIDSの原因はHIVではないとする説を提唱している。南アフリカ共和国では政府がその説を採用したため効果的なAIDS対策が行われず、蔓延を招いた)