食品安全情報blog過去記事

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母乳に関する助言再検討の要請

Behind the headlines
Call for breastfeeding advice to be re-examined
Friday January 14 2011
http://www.nhs.uk/news/2011/01January/Pages/call-for-breastfeeding-advice-to-be-re-examined.aspx
Daily Mirrorが生後6ヶ月以内に「赤ちゃんには母乳と同様固形の食品も必要」と報道した。BBCは「6ヶ月より前に離乳することが、母乳を与えられている赤ちゃんに役立つかもしれない」と報道した。
これら及び多くの同様のニュースはBMJに発表された研究に基づく。この非公式レビューの著者らは、英国を含む先進国の赤ちゃんにとっては、栄養を十分とるには現在の助言である6ヶ月より前に離乳食を与えられることにメリットがあるかもしれないことを示唆している。彼らは現在の政府の助言、6ヶ月までは母乳のみを与えること、を再評価すべきであると言う。報告によればきれいな水が手に入らない途上国では6ヶ月まで母乳のみで育てることに明確な根拠がある。
この研究は母乳を与えることに反対しているわけではないことに注意する必要がある。母乳がベストであることには同意しつつ現在の助言より早く固形物を与えるべきだという根拠があることを指摘している。固形物を早期に導入することで鉄欠乏性貧血の発症可能性が減らせる。また現在6ヶ月まで母乳のみで育てている母親が極めて少ないために現行の政府助言が子どもに有害影響を与えていることはありそうにないとも言っている。
保健省は6ヶ月より前に固形食を導入したい場合は専門家に相談すること、2010年9月に栄養に関する科学助言委員会にレビューを依頼すると言っている。
(ミルクを与えている場合は通常鉄が添加されているので関係ない。母乳のみの場合)