食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

子どものころのペットがアレルギーリスクに影響する?

Behind the Headlines
Do childhood pets affect allergy risk?
Tuesday June 14 2011
http://www.nhs.uk/news/2011/06June/Pages/pet-allergies-and-exposure.aspx
「子どもが1才までのあいだに家の中にペットがいるとその動物にアレルギーになるリスクが半減することが示唆された」とDaily Mailが報道した。このニュースは566人の子どもをうまれたときから18才になるまでフォローした研究にもとづく。1才までのあいだにネコに暴露されることとネコアレルゲンに感作されるリスク半減とに関連があった。イヌの知見は複雑で、暴露とその後の感作リスク削減が男の子でのみ観察された。
この研究は関連を調べるには適切なデザインだが限界もあり、子どもの頃のペット暴露がアレルギーリスクを減らすと結論するのは困難である。解析できたのは参加者の約半分のみで比較的少数である。さらに結果に影響した要因の評価は困難である。
この研究の結果は決定的ではないものの、子どもの頃にイヌやネコに触れると成人してから犬猫アレルギーになりやすくはならないことを示唆する。しかしながらこの知見を確認するにはより大規模の試験が必要である。