食品安全情報blog過去記事

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母親の睡眠ポジションと死産リスク

Behind the Headline
Mother's sleeping position and risk of stillbirth
Wednesday June 15 2011
http://www.nhs.uk/news/2011/06June/Pages/mothers-sleeping-position-and-risk-of-stillbirth.aspx
母親の睡眠ポジションと死産リスクの研究が広く報道された。「妊娠中の女性は左向きに寝るべき」とMirrorが報道し、Daily Mailは「妊娠後期に右向きや仰向けに寝る女性は死産のリスクが高い」と報道した。このニュースは死産した155人の女性の睡眠時の位置などを無事子どもが産まれた310人の女性と比較した研究に基づく。これらの女性から、研究者らは、高所得国においては1000件中3.09件が死産と計算している。右向きまたは仰向けに寝ると3.93になり、左向きだと1.96になる。これらの観察はありそうではあるがいくつかの限界がある小規模研究であり、関連のみを示したものである。この研究から望ましい睡眠時の位置を薦めることはできない。論文に伴うエディトリアルでも「妊娠女性に左向きに寝るよう薦めることはできない」と確認されている。さらにどんな位置で寝ようと死産のリスクは小さいことも重要である。妊婦がもし心配なら医師や助産士に相談すること。
(やるなと書いてあっても無視するメディア。妊娠後期に仰向けで寝ると苦しくないか?くだらない情報に振り回されずに自分が楽な姿勢で寝ればいい。こういうのを見ても情報が多ければ多いほど良いと思うんだろうか。情報は諸刃の剣だから、それを正しく扱う能力のない人にとっては有害になりうるのだが。)