食品安全情報blog過去記事

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背の高い人は「少しがんリスクが大きい」

Behind the Headlines
Tall people at 'slightly greater risk of cancer'
Thursday July 21 2011
http://www.nhs.uk/news/2011/07July/Pages/tall-people-at-slightly-greater-risk-of-cancer.aspx
Guardianが「背の高い人は一部のがんに罹りやすい、と身長と疾患の関連を調べた最大規模の研究が結論した」と報道した。この研究は英国の100万人以上の女性の17の特定のがんの頻度と身長について調べたもので、全体として10cm身長が伸びる毎に16%がんの相対リスクが増加した。175cm以上の最も身長の高い女性集団は155cm以下の最も小さい女性集団に比べると37%がんリスクが増加する。女性の実際のがんリスクから考えるとこの増加は小さいものである。例えば平均身長173.8cmの背の高い女性は、毎年1000人あたり10人ががんと診断されるが平均身長160cmの女性は8人になる。
この大規模で質の高い研究は社会経済学的地位や喫煙などの他のがんリスク要因についても考慮しており、信頼できると思われる。さらにこれまでの身長とがん頻度の関係についての研究結果を確認したものである。
この知見により、背の高い人は怖がるべきではない。身長はがんのリスクの一部のようではあるが、家族歴やライフスタイルなど他にもたくさんのがんリスク要因がある。最も重要なことは、身長は変えられないということである。しかし健康的な食事や定期的運動、お酒の量を減らしタバコを吸わないということが積極的にがんリスクを減らすためにできることである。
(これを小さいと見るか大きいと見るかは人によるだろうけれど、1Svあたり5.5%と比べるとどうだろう。10cmあたり16%。)