食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

全国食事栄養調査:継続計画の1年目と2年目(2008/9 - 2009/10を合わせたもの)の主要な結果

National Diet and Nutrition Survey: Headline results from Years 1 and 2 (combined) of the Rolling Programme, 2008/9 - 2009/10
21 July 2011
http://www.dh.gov.uk/en/Publicationsandstatistics/Publications/PublicationsStatistics/DH_128166
全国食事栄養調査(NDNS)は英国の個人用住宅に住む18ヶ月以上の一般の人々の食事や栄養摂取状況や栄養状態を評価するための継続的横断調査である。NDNSは個人の面談と、4日間の食事記録と血液及び尿の検査からなる。結果は政策や公衆衛生目的達成への進行度監視などに使われる。
2008/9 - 2009/10調査の知見は:
概ね1994年と2001年の間に行われた調査と同様であった。
・成人(19-64才)の平均野菜果物摂取量は1日あたり4.2単位で、高齢者(65才以上)は4.4単位だった。
・11-18才の少年の平均野菜果物摂取量は1日あたり3.1単位、少女は2.7単位。
・全ての年齢集団の飽和脂肪酸摂取量が推奨レベルである叢エネルギーの11%を超過していた。19-64才の成人の飽和脂肪摂取量はエネルギーの12.8%だった。
トランス脂肪酸の摂取量は全ての年齢集団で0.7-0.9%であり、エネルギーの2%以下という推奨レベルを満たしていた。
・非乳外部糖(NMES)の平均摂取量は4-18才の子どもと19-64才の成人でエネルギーの11%以下という推奨レベルを超過していた。
・成人の61%、高齢者の53%が4日間の食事記録の期間中に飲酒していた。飲酒していた人の場合、成人では9%、高齢者では6%がアルコール由来のエネルギーだった。
ここから報告書や表などがダウンロードできる
ベジタリアンが2%、ビーガンは1%以下、とか8才の時点で男の子12%女の子8%が単なる味見ではない飲酒をしたことがあり、13-15才の男の子の4%、女の子の6%が週に一回以上の習慣的飲酒者である、とか。
主に食べる穀類はパスタ、コメ、その他で、白いパンが一番多いのは高齢者のみ。ミルクは脱脂タイプが主流。肉の摂取量は成人で平均1日194g、魚は36gといずれも増加。砂糖やお菓子の摂取量は減っている。さらに食べた食品の内容を分解して計算しなおしたものがあり、そうすると例えば肉の摂取量は35-45%減る(ハンバーグなどでは肉以外の成分が入っているため)。野菜と果物の総摂取量は171-326g。
楽観的であることが脳卒中リスクを下げるかもしれない
Being Optimistic May Reduce Risk of Stroke
July 21, 2011
http://www.webmd.com/stroke/news/20110721/being-optimistic-may-reduce-risk-of-stroke
Strokeに発表された観察研究の論文。現在進行中の22000人の50才以上のアメリカ人を2年ごとに調査している健康と退職についての研究から、研究開始時に脳卒中ではなかった男性2542人と3502人のサブグループを解析した。楽観性は改変Life Orientation Testにより16ポイントで評価した。2年間のフォローアップ中に88症例の脳卒中があり、年齢や性などの調整後、楽観性の指標が1ポイント増加するごとに脳卒中リスクは9%減少した。
著者は「人生において良いことを期待している人達は健康によいことを積極的に実践している」と言っている。