食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

食品医薬品安全庁、食品固有の香りを維持するための調理・保管情報提供 

危害予防政策課2012.08.14
http://www.kfda.go.kr/index.kfda?mid=56&pageNo=1&seq=18407&cmd=v
食品医薬品安全庁は韓国の人々が食べ物に風味を与えるためにたくさん使うニンニク, 生姜などのような香辛料製品について、その固有の香を維持するための正しい料理・保管方法に関する情報を提供する。
食品のにおいは揮発性の多様な化学物質からなるので各成分の化学的特性がわかればより上手に使える。
〈食品固有の香を維持するには〉
ニンニクは辛香成分であるアリシンが生成されると固有の香を持つようになるがアリシンを合成する酵素であるアリイナーゼは熱に弱くニンニクに熱を加えると辛味がなくなるので料理の時はニンニクを最後に入れた方が良い。
からしは冷水より温水で溶いた方が良い。これはからしの辛香成分シニグリンを活性化させる酵素チオグルコシダーゼが低い温度では機能を発揮することができないためである。
胡椒は日光を遮断して保管した方が良い。これは胡椒の辛香成分ピペリンが日光に分解されやすいからである
また長葱の香り成分である多様な硫黄化合物は熱によって組職が破壊されて時間が経つと硫化水素のような不快な香に変わるのでお吸物に長葱を入れる場合長時間煮ないことが望ましい.
〈料理時食品固有の臭を減らそうとするには〉
モヤシ生臭を無くすには汁物を煮る時ふたをあまり開けないほうが良い。これは豆類の生臭を誘発する酵素が沸騰温度より低い 85℃ 近くで一番活発に作用するためで、何度も開閉すれば生臭がたくさん生成する.
魚生臭除去は魚を牛乳にしばらくつけたり酢またはレモン汁を振る。 これは牛乳タンパク質に生臭が吸着される、生臭成分トリメチルアミンが塩基性なので酸性である酢やレモン汁によって中和されるため。淡水魚が海魚よりずっとなまぐさい理由は淡水魚生臭成分はアミノ酸分解生成物であるピペリジンで強い特有の臭いがするのでせりなど香が強い野菜や味付けを使った方が良い
(変な匂いがすれば食べない〉
同時に, 食品のにおいは新鮮度を判断する重要な指標になるので, 変なにおいのするものは食べないこと。加熱すればいいという人もいるがあるが熱に強い毒素や芽胞生成食中毒菌は普通の加熱温度でも簡単には死なない。