食品安全情報blog過去記事

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何故「肥満遺伝子」突然変異があなたを太らせる可能性があるのか

Why 'fat gene' mutation may make you obese
Tuesday July 16 2013
http://www.nhs.uk/news/2013/07July/Pages/Does-genetic-fat-mutation-cause-obesity.aspx
「肥満を増やす遺伝子の謎が解けた」とBBCニュースが報道した。FTOという遺伝子の変異をもつヒトが肥満になりやすいことを示唆する根拠は多数あるが、理由はわからなかった。新しい研究ではハイリスク遺伝子変異を2コピーもつ男性と、低リスク型を2コピーもつ男性とを比較した。ハイリスク変異をもつ男性は空腹感の抑制および食後の食欲刺激ホルモンアシルグレリンの抑制が少なかった。さらに脳スキャンで彼らの脳がホルモンや食品の写真に異なる反応をすることがわかった。
この研究はFTOがヒトの肥満リスクを変えるメカニズムを示唆するが、肥満問題解決にはつながりそうにない。FTO変異がヒトを食べ過ぎやすくするかもしれないが、それは食べ過ぎることと同じではない。FTO変異種をもつヒトがそうでないヒトより健康でいるための意志の力が余分に必要かもしれないが、我々は遺伝子に完全に支配されているわけではない。健康体重を維持するためには健康的なバランスのとれた食生活と定期的運動が、より管理しやすい。(遺伝子を変えるのは無理なので)