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ANSESは抗菌薬耐性と動物の市販後医薬品安全性監視についての3件の報告書を発表

ANSES publishes three reports on antimicrobial resistance and veterinary pharmacovigilance
21/10/2013
http://www.anses.fr/en/content/anses-publishes-three-reports-antimicrobial-resistance-and-veterinary-pharmacovigilance
ANSESは動物用抗生物質の販売、動物の抗菌薬耐性、動物の市販後医薬品安全性監視について数件の報告書を発表した。
−2012年販売調査
フランス国立動物用医薬品局は1999年から動物用の抗生物質販売の監視をしてきた。細菌耐性の監視と同様に、この国家監視計画で集められた情報は、抗生物質耐性のリスク評価のために不可欠である。ANSESは監視とリスク評価に関して、過去三年間この分野で特に活発に活動してきた。我々の関与が心強い結果を示しているのは明らかだが、一定数の懸念がまだ残っているため関心を持ち続ける必要がある。
2012年には抗生物質の販売総量は782トンに達したが、これは監視が始まって以来最低量だった。これはこれまでの数年に観察されている販売量の減少傾向を確認した(1999年以来-41.2%、過去5年間で-33.3%、2011年と2012年の間で-14.0%)。だが、動物の抗生物質への暴露を評価するために動物集団での経時変化同様に投与量と投与期間を考慮する必要がある。
全ての動物種を考慮すると、2012年の抗生物質への全般的な暴露は2011年と比較して6.1%下がった。2011年と2012年の間に暴露はウサギで19.9 %、ブタで10.1%、肉食の家畜動物で8.4 %、家禽で5.6%、牛で0.6%下がった。従って全体の暴露では10.9%の減少が過去5年間で観察された。しかし高止まりしている牛と (2008年以来+4.6%、1999以来+22.7%)、家禽(2008年以来-4.9%、1999年以来+48.3%)での暴露量の増加は注意すべきであろう。
全体では、経口による暴露は2007年以来21.7%減少し、注射による投与が8.6%上昇した。経口経由暴露の減少は主に薬用プレミックスの使用によるもので(5年間で-68.6% )、2012年には速度を増しているようだ(2011年と比較して-28.6%)。これらの変化が予防的抗生物質使用の減少理由である可能性が高い。
しかし、重要な抗生物質への動物の暴露に関して、深刻な状況が残されている(第三、第四世代のセファロスポリン系とフルオロキノロン系)。
以下の報告でも概要を記載
−2012年 動物病原性細菌抗生物質耐性監視ネットワーク(Resapath)年次報告書―動物での抗生物質耐性モニタリング
−2012年 動物の市販後医薬品安全性監視報告