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農業労働者の農薬暴露:ANSESは文献レビュー報告書を発表し、追加のデータ募集を開始

Exposure of farm workers to pesticides: ANSES publishes a literature review report and launches a call for contributions
17/02/2014
http://www.anses.fr/en/content/exposure-farm-workers-pesticides-anses-publishes-literature-review-report-and-launches-call
農業労働者集団での異なる疫学研究で農薬暴露とある種の病態との有意な関連が見つかっている。ANSESはそのため2011年に農業労働者の農薬暴露を確認し、評価し、性質を決定し、削減策を提案することを内部に求めた。ANSESはフランスの農業労働者の農薬暴露に関するデータの欠落を強調する文献レビュー報告書を発表し、追加のデータ募集を開始する。
目的を達成するため、国家環境健康計画(2009-2013)、職業健康計画(2010-2014)、Ecophyto計画(2018)の目標と一貫性を持たせて、ANSESは4つの対応策をまとめ編成した。
・多様な生産体系や部門に対応した農薬暴露の可能性のある農業労働者グループを記述する
・農薬暴露の原因となる職業状況を確認する
・その状況での暴露量に関する入手可能な知識を集め、分析する
・健康データの文脈で暴露データを解釈する
科学文献の体系的レビュー方法は専門家が開発し、学術論文は、計測学・疫学・人間工学・経済学を含む人文及び社会科学4つの分野に分類された。
フランスでは入手できるデータは少ない。
確認された全ての論文のうち69だけがフランスの農業労働者の農薬暴露に関する情報を提供している。文献やINSERMによる最近の専門的評価作業から、農業労働者の農薬暴露に関する入手可能なデータが少ないことが示されている。
これらの事情からANSESは農業分野(欧州機関、団体、科学者、業界関係者、個人)での農薬暴露の理解を深めるデータを募集する。2014年3月31日まで。
同時にANSES は個人の防護服の効果を評価した。
ANSESは農薬を散布する労働者が着る防護服の効果について2011年内部評価を求めた。
この研究の結果:
・装備の販売業者とインターネット上の販売業者の調査による、市販入手可能な装備の記述
・農業現場での実情と農場の農業労働者が実際に着る保護装備の記述
・農薬散布労働者に効果的な保護作用のある個人防護装備、作業服作業装備の同定