食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

生のアプリコットカーネルにリスクがあることを示す知見

Findings show raw apricot kernels a risk
17/04/2014
http://www.foodstandards.gov.au/media/Pages/Release-of-cyanogenic-glycosides-survey.aspx
FSANZは本日生のアプリコットカーネルを食べることが公衆衛生と消費者の安全上のリスクがあることを示す知見を発表した。
FSANZとニュージーランド一次産業省が天然に、食べるとシアン化物を放出する化合物を含む一連の食品を調査した。青酸配糖体はキャッサバの根、亜麻仁、タケノコ、アプリコット仁などの一連の食品に含まれる。これらの食品の検査とリスク評価の結果、FSANZは生のアプリコットカーネルにのみ健康と安全上のリスクがあり、さらに対応が必要であることを見いだした。FSANZはこれまで生のアプリコットカーネルについての助言を発行したことがある。
成人は1日に3個以上食べるべきではなく、こどもはひとつも食べてはいけない。
他のアプリコット製品は、アプリコットカーネルを使っていても、リスクとはならない。
一部の消費者はがん予防や治療効果を信じてアプリコットカーネルを食べるが、オーストラリアがん評議会は、それはがん治療に効果がないだけでなく危険だと言っている。
Combined survey and risk assessment for cyanogenic glycosides
April 2014
http://www.foodstandards.gov.au/science/monitoring/surveillance/Pages/Combined-survey-and-risk-assessment-for-cyanogenic-glycosides.aspx
約300検体を調べた。
キャッサバ1検体が「スイートキャッサバ」の基準50 mg HCN/kgを超過していた
アプリコットネクター1検体がMRL( 5 mg HCN/kg)を超過した
評価に使ったのはPMTDI 20 μg cyanide/kg body weight (JECFA)とARfD 80 μg HCN/kg 体重(FSANZ, 2008b).
オーストラリアで食品中シアン化物の基準があるのは
お菓子25 mg/kg
核果フルーツジュース5 mg/kg
マジパン 50 mg/kg
アルコール飲料 1 mg/kg per 1% alcohol content
検出された濃度は皮付きアプリコットカーネル2,120 (1,240-2,820) 、皮なしアプリコットカーネル190 (49-440)mg/kg