食品安全情報blog過去記事

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日光は痩せたり糖尿病を予防したりしない

Behind the headlines
Sunshine isn't slimming and can't halt diabetes
Friday October 24 2014
http://www.nhs.uk/news/2014/10October/Pages/sunshine-for-diabetes.aspx
Daily Mirrorが「日にあたると痩せる」といいDaily Expressは1面で「日光は糖尿病対策に重要」と報道した。どちらも最も不正確な健康見出し、の優勝候補である。
Times とBBC Newsが慎重に報道したこのニュースはマウスでの極めて人工的な実験による。この研究では長期に紫外線をあてると高脂肪食を与えられたマウスの体重増加が止まり、耐糖能異常とインスリン抵抗性と空腹時血糖などが下がった。ヒトではこれらはメタボリックシンドロームと関連する兆候である。ヒトは紫外線にあたるとビタミンDを作るので研究者らはマウスにビタミンDサプリメントを与えて同じ影響になるかどうか調べている。しかし同じにはならなかった。そこで研究者らは紫外線で生じる一酸化窒素が関与する可能性があると考えた。マウスは夜行性で毛皮があり、日光に長時間あたることは普通はない。従ってこの研究は直ちにヒトに当てはまることはない。