食品安全情報blog過去記事

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「日常の化学物質のカクテル」ががんの原因という根拠はない

No evidence 'cocktail of everyday chemicals' causes cancer
Thursday June 25 2015
http://www.nhs.uk/news/2015/06June/Pages/No-evidence-that-cocktail-of-everyday-chemicals-cause-cancer.aspx
Mail Onlineが「毎日の化学物質50が組み合わされて我々のがんリスクを増やす」と警告をならす見出しで報道した。日焼け止めや手洗い用洗剤などの環境中に普通にある化合物のレビューは、それらががんリスクを上げるという決定的根拠をみつけたわけではない。研究者らは細胞を「がんモード」にする可能性のある85化合物を同定しそのうち50が日々の生活で我々が暴露されている低濃度で影響がある可能性があるとした。しかしながら一方でそのうち半分以上ががんの発症を抑制する作用があることも見いだした。
現在化合物の安全性はその物質について調査している。研究者らは組み合わせで安全性を評価するよう求めている。「日常の化学物質」に関連するリスクについては文脈を考えるべきである。あなたが毎日20本の煙草を吸うならハンドクリームの心配をする必要はないし、日焼け止めを避けると発がん性の紫外線を多く浴びることになる。