食品安全情報blog過去記事

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その他

ScienceInsider
U.S. high court topples controversial mercury pollution regulations
By Marianne Lavelle 29 June 2015
http://news.sciencemag.org/environment/2015/06/u-s-high-court-topples-controversial-mercury-pollution-regulations
最高裁判所EPAが規制のベネフィットと費用を適切に評価していないと判断したため、米国の石炭火力発電所による水銀の健康リスクへの対応はさらに遅れそうだ。
EPA発電所からの汚染を規制するかどうかにおいて費用は関係ない、としたことが不当だと裁判所は判断した。EPAは裁判所の判断に残念だという声明を出したが、しかし3年前に規則を提案してから多くの投資がされて排出量は減っていると付け加えた。

  • 僅かな遺伝子変化で作られたスーパー筋肉ブタ

Natureニュース
Super-muscly pigs created by small genetic tweak
David Cyranoski  30 June 2015
http://www.nature.com/news/super-muscly-pigs-created-by-small-genetic-tweak-1.17874
韓国と中国の科学者らが単一遺伝子の編集で「二重筋肉」ブタを作った。ソウル大学のJin-Soo Kimらはこの手法は単に自然界でおこることを早くしただけであると主張している。これまでヒト食用に認可された遺伝子組換え動物はない。遺伝子編集技術は農業分野では角のない牛、アフリカブタコレラウイルス耐性ブタの作成などが報告されている。
筋肉の多いブタの作成の鍵は、筋細胞の増殖を抑制し筋肉のサイズを監視しているミオスタチン遺伝子の変異である。一部の牛や犬やヒトでミオスタチン遺伝子の変異による異常な筋繊維の増殖が見られる。これをブタに導入するためにKimらはTALENという手法を用いた。

Homeopsychopaths
By Josh Bloom | June 27th 2015
http://www.science20.com/pfired_but_still_kicking/homeopsychopaths-156343
モントリオールのMcGill 大学のDr. Joe Schwarczほど一般向けの化学教育が上手な人はいない。彼は学生からドクター・ジョーと呼ばれていて伊達男で約20冊の本を書いていて無数の講義をしテレビやラジオに出て冠ラジオ番組ももっている。彼は素晴らしい能力の持ち主である。しかしスーパーマンでもクリプトナイトにはかなわない。この惑星ではそれはホメオパシーと呼ばれる。ドクター・ジョーですらこれを砕けない。それがタイトルの意味である。
以下Heather Boonの話(http://d.hatena.ne.jp/uneyama/20150224#p14

  • 正しい化学:人工甘味料への攻撃の一部は馬鹿げている

The Right Chemistry: Some of the attacks against artifical sweeteners are ludicrous
Joe Schwarcz, Special to the Montreal Gazette
June 26, 2015
http://montrealgazette.com/technology/science/the-right-chemistry-some-of-the-attacks-against-artifical-sweeteners-are-ludicrous
私はアスパルテームや他の人工甘味料が大好きなわけではない。人々の生活にノンカロリー飲料を加えることができるが肥満の増加にはあまり影響していない。しかしながら、私は良質な科学をこよなく愛する。そして甘味料、特にアスパルテームに対する悪質な攻撃の一部には科学がない。
例えばアスパルテームは細菌の排泄物(うんち)から作られると消費者を警告することは馬鹿げている。アスパルテームの製造法の特許に「遺伝子組換え大腸菌の糞」からの作り方が説明されているという。もちろん特許には「糞」については何も言っていない−細菌には消化管はなく糞を作ることはできない。細菌にできるのは酵素を使って新しい物質を作ることだ。馬鹿げた警告者によるとそれが糞だというのだ。
製品の安全性は作られ方には依存しない。アスパルテームはおそらく市場にあるどの食品添加物よりも良く調べられている。人生における全てのものと同様、科学研究にもベル型曲線がある。両端には素晴らしい研究と酷い研究がある。どちらもほとんどを占める平凡な研究に比べて数は少ない。問題は全てのデータを吟味して質の高いデータを重く見て合理的な結論に達することである。確かに科学は、特に栄養関連については、理解しにくい。多くの交絡要因がある。アスパルテームに関しては不確実性は小さい。世界中の機関が推奨通りに使った場合アスパルテームは安全だと結論している。
しかし一部のはぐれ者たちがアスパルテームは悪いと主張し続ける。10人ほどの陰謀論者はBetty MartiniとAlex Jones, Joe Mercola, Russel Blaylock やJ.D. Robertsのような、声が大きいが科学には疎く無責任な者たちである。Janet Starr Hullは反アスパルテーム活動家であるが彼女の声明「私はアスパルテームの安全性に関するニュースは絶対受け容れない」というのを聞けば簡単に見分けられるだろう。イデオロギーの前には事実は邪魔なのだ。インターネットで声の大きいWoodrow Monteはアスパルテーム代謝物であるメタノールが全ての悪徳の原因だという。この主張は多くの食品が天然にメタノールアスパルテームから生じるより遥かに大量に含むことと矛盾する。
アスパルテームの有害性に関する途方もない憶測の数々はゴミをまき散らすだけである。問題を明確にできるのはヒトでの根拠である。そして最近の英国の研究で、少なくとも「アスパルテーム過敏症」に関しては、大きな前進があった。自称アスパルテーム過敏な48人に二重盲検無作為対照試験でアスパルテームを含む/含まないシリアルバーを食べてもらったところ、アスパルテームの有無で何の差もなかった。
どんな研究でも満足しない人たちはいるだろう。しかし専門家の意見と批評家のとりとめのない主張とを比較した場合、専門家の意見の重さがはるかに大きいだろう。

  • カリフォルニアでの法案通過により子どものワクチン接種議論は激しくなると予測される

Child vaccination debate expected to intensify in California after bill passes
Jun 29, 2015
http://www.cbc.ca/news/world/child-vaccination-debate-expected-to-intensify-in-california-after-bill-passes-1.3132788
議会通過後カリフォルニア州知事は12日間以内に署名するかどうか決める
もし成立すれば医学的理由による免除と自宅学習は残る。個人の信仰による予防接種拒否は認められない

  • ダイエット錠剤を使用して男性死亡

Man dies 'after taking diet pills'
25/06/2015
http://www.independent.ie/breaking-news/irish-news/man-dies-after-taking-diet-pills-31330421.html
若いアイルランド人男性が痩身錠剤を使用した後死亡したと当局が言う
5月14日、24才の男性がDNPにより突然死した。彼の死亡の数日前に、英国人女性の死亡を受けて国際刑事警察機構がいわゆるダイエット用錠剤の危険性について世界的警告を発したばかりだった。保健当局は調査を行っている。
現時点の情報ではこの若い男性はDNPを使用したことを示している。調査は進行中だが、人々には、決してインターネットで減量用製品を購入しないよう強く求める。

  • 今年最悪のチェーンレストランメニュー9

CSPI
The 9 Worst Chain Restaurant Meals of the Year
By Jayne Hurley and Bonnie Liebman
http://cspinet.org/nah/xtreme2015.html
毎年恒例のXtreme Eating賞。
(16オンス(450gくらい)のステーキはともかく900mLのアイスクリームとかすごいなぁ)