食品安全情報blog過去記事

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全粒穀物に切り替えると代謝が上がる可能性がある

Behind the headlines:
Switching to wholegrains may boost metabolism
Thursday February 9 2017
http://www.nhs.uk/news/2017/02February/Pages/Switching-to-wholegrains-may-boost-metabolism.aspx
「全粒食品を多くとると体重減の速度を速めることに役立つ可能性がある、と科学者は主張する」とDaily Mailは報じている。
研究者は同じような食事で精製穀物(例えば精白小麦)を食べた人よりも全粒穀物を多く含む食事をとった人のほうが食品からのエネルギー摂取が少ないことを発見した。
この研究は米国の81人の男女を対象に2週間全粒食品を食べない期間を経た後、全粒穀物の食事か精製穀物の食事にそれぞれ6週間割り当てられた。研究の間、すべての食品、飲料が提供された。
対象者の便、血液の検体を検査し、代謝率の検査を行った。後で、安静時のエネルギー消費量である、安静時代謝率(RMR)としてしられている値に注目した。RMRは代謝が効率的に機能しているかを測る基準としてしばしば使われる。
全粒穀物の食事をとった対象者は便の量がより多かった。彼らはまた、RMRの数値も高かった。しかし、違いは小さく、偶然の可能性もある。これら2つの因子の合計で1日に約92カロリーという2つのグループのエネルギーバランスの差の平均になった。
違いを埋めるほど食べないと仮定すると、研究者が述べるには、1年に約2.5kgの体重減になるだろうという。
この程度の体重減ではやる気が出るように思えないとしても、全粒穀物食品は精製穀物食品より微量栄養素が多く含まれ、消化を促進し、大腸がんのリスクを減らす可能性がある。
(食物に含まれるカロリーを利用できないで出してしまうのに消化を促進という言い方には違和感)