食品安全情報blog過去記事

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健康製品に対するネット上のレビューは「誤解を招く」

Online reviews of health products 'are misleading'
Monday February 13 2017
http://www.nhs.uk/news/2017/02February/Pages/Online-reviews-of-health-products-are-misleading.aspx
「健康製品に関するネットのレビューを信じないこと、レビューは事実を歪曲している」とMail Onlineは報じている。
心理学者が3つの医療用品のレビューと臨床試験結果とを比較し、そのレビューが肯定的な方向に歪曲していることを見つけた。
研究者のDr Micheál de Barraは、治療から良い成果を得た人が平均もしくはよくない成果を得た人よりもネットにアクセスし肯定的なレビューを載せる傾向にあるかどうかを調査した。そのような場合、ネット販売業者の製品レビューは事実を歪曲している可能性がある。
研究者は米国版のサイトAmazon.comにある2種類のコレステロール低下を謳う製品と1種類の減量用製品を分析した。
一般にネット上に書き込まれたレビューのコレステロール減少や体重減少の程度は、効果に関してより信頼性の高い証拠資料となる無作為化比較試験で証明された程度に比べ相当大きいことを発見した。
この研究はネットレビューに関する基本的な問題を浮き彫りにしている。そのネットレビューが健康製品に対するものなのか、映画や本に対するものなのかに関わらず、ネットレビューはほぼ間違いなく、レビューを書き込むために時間をとる人によって書かれたものであるという点において、一種の報告バイアスがある。
このことは5つ中3つの星をつけるだろう人と比較して、製品について肯定か否定かの非常に強い意見をもつ人によって書かれた可能性がずっと大きいということを意味する。
医療用品や治療製品の効果を評価するための役立つ偏りないネットの情報源はNHS Evidence、TRIP Database及びCochrane Libraryがある。