食品安全情報blog過去記事

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「風邪やインフルエンザを予防するため食品にビタミンDを加えよう」と研究者たちは言う

Behind the headlines
'Add vitamin D to food to prevent colds and flu', say researchers
Thursday February 9 2017
http://www.nhs.uk/news/2017/02February/Pages/Add-vitamin-D-to-food-to-prevent-millions-of-colds-and-flus-study.aspx
「食品にビタミンDを加えると死亡者数が減少し、大きくNHSの費用を削減する」とGuardianは報道している。
既存のデータのレビューによると、ビタミンDを食品に補うことは何百万の風邪やインフルエンザ症例を予防し、おそらく命を救うことにもなると推測できる。
研究者はビタミンDありとプラセボを比較したこれまでの25の研究のデータを調査した。
その研究では急性呼吸器感染症を防ぐビタミンDの効果を調査した。これらは、例えば風邪、インフルエンザ、気管支炎及び肺炎といった身体の気道の感染症である。合計で1万人以上が参加した。
この分析では、呼吸器感染症を防ぐには毎日または毎週ビタミンDの補給が有益だと示している。意外でもないだろうが、ビタミンDの値が非常に低い人にとっては特に補給することは有益である。
研究者はこの結果が広く食べられている食品にビタミンDを強化することは公衆衛生の改善になるだろうという証拠を積み重ねるものだと結論づけた。
しかし、この意見は英国のすべての専門家に共有されたものではない。英国公衆衛生庁(PHE)の栄養学部長のProfessor Louis Levyは次のように言う。「ビタミンD感染症に関する証拠は一貫性に欠けており、この研究が呼吸器感染症のリスクを減らすためにビタミンDの摂取を薦めることを裏付ける十分な証拠を示すものではない。」
議論は続くが、ビタミンDについての比較的新しいガイドラインに従うことは賢明と思われる。つまり、冬の間は誰もがサプリメントを摂取することを考えてみるべき、ということである。