食品安全情報blog過去記事

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妊娠時のアルコールガイドラインに変更なし

No change to alcohol guidelines for pregnancy
Tuesday September 12 2017
https://www.nhs.uk/news/pregnancy-and-child/no-change-alcohol-guidelines-pregnancy/
「妊娠中にたまに飲酒することが赤ん坊に有害である根拠はほとんどない」と英国大衆紙の電子版Mail Onlineは報じている。
この記事は、低中程度のアルコール摂取―1、2週間に1〜2ユニット未満(5%アルコールの350 mLビール約半〜1本強)―が妊娠への有害影響と関連があったかどうかを調べた、国際的な研究のレビューに基づいている。わかりやすく言えば、1パイント(568 mL)のアルコール度数の低いラガービールには約2ユニットのアルコールが含まれ、小グラス(125mL)のアルコール度数12%のワインには1.5ユニットが、またシングルショットの蒸留酒には1ユニットが含まれている。※1ユニット=100%アルコール10mL。
レビューでは、低中程度のアルコール摂取により、在胎期間中の胎児体重の低下のリスクがわずかに増加し得ることが明らかにされている。
英国主席医務官は目下のところ、リスクを最小限に抑えるために、妊娠している女性または妊娠を予定している女性に、アルコールの摂取を一切控えるよう助言している。胎児の健康に長期的に影響が及ぶリスクは、アルコールの摂取量が多いほど高くなると考えられている。
さらに、研究者が結論で述べているように、有害性の証拠がないことが無害であるという証拠となるわけではなく、まだわかっていないリスクが存在する可能性がある。
しかし、この研究は、妊娠中や妊娠に気付く前に少量のアルコールを飲んだ女性が胎児に害を与える可能性は低いという安心材料を提供している。