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グリホサート評価関連:BfRは盗用の告発を一蹴

Glyphosate assessment: BfR rejects plagiarism accusations
20.09.2017
http://www.bfr.bund.de/en/press_information/2017/34/glyphosate_assessment__bfr_rejects_plagiarism_accusations-201890.html
メディアはそれぞれの報道で、ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)が、申請者の文書からグリホサートの評価のかなりの部分を丸写しし、農薬の活性物質であるグリホサートの認可改訂に関するドイツの評価報告書にそれらを収載している―また、表面的で科学的正確性の検討を行わず手放しで評価を行っていると糾弾している。BfRはこれらの糾弾を力強く一蹴する。「また、こうした動きは、グリホサートなどの農薬の活性物質についての健康リスクを評価する科学機関の信用性を疑問視しようとする企みである。」とBfR長官Dr. Andreas Hensel教授は述べた。「法定の評価手続きにおいて提出された文書は既存の試験の内容を編集したもので、そのためそれら事態が独自の科学的業績を成すものではない。」
欧州でも世界でも、農薬の分野に限らず、重要な審査後に出された評価報告書の文書から関連する部分を抜き出して纏めることは、評価機関が評価手続きにおいて行う標準的かつ認知された実務である。そのため、評価報告書から抜き出した部分には、法的に必要な文献調査の一環として申請者が提出し、一般に公表されている元の論文に由来する同種の文言が含まれることもある。これは章や節の各見出しからも明らかである。全般的に、当局の評価には、独自の評価だけでなく、常に原著の試験や公表文献に由来する科学的洞察の概要も含まれている。後者の品質と関連性は、BfRの専門家により徹底的に審査されており、試験で報告された知見も同様に審査され、それらの知見が健康問題上どのような意義を持ち得るかの判断が行われている。「これらの公表された試験の概要は、提出文書に必要な要素なのである。」とBfR長官Hensel氏は付け加えた。