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1日40 gのチーズを食べると心臓発作や脳卒中のリスクが減る可能性

Eating 40g of cheese a day may reduce heart attack and stroke risk
Monday December 4 2017
https://www.nhs.uk/news/food-and-diet/eating-40g-cheese-day-may-reduce-heart-attack-and-stroke-risk/
「毎日少しのチーズを食べると心臓病や脳卒中になる可能性を減少させることができる」と英国のオンライン新聞Independentは報じている。
中国の研究者らが過去の研究をレビューし、チーズを食べていた人では、心臓病、心臓発作および脳卒中といった心血管系の疾患に罹患するリスクがわずかだが約10%少なかったことを見出した。
彼らによると、最もリスクが低かったのは1日の分量が約40 g (1.4 オンス)の場合で、これより多くなるとリスクが上昇し始めたということである。
このレビューは、過去に行われた15件の観察研究に基づいており、それらのほとんどは欧州や米国で行われたもので、34,000人を超える被検者の食事や健康状態を観察している。レビューという性質上、チーズが直接的に心臓発作や脳卒中のリスクを減少させたことを証明することは困難である。この関係性は、運動などの他の健康要因や生活様式によって影響を受ける可能性がある。
チーズの種類によっては飽和脂肪を多く含み、飽和脂肪を多量に摂取すると心血管系疾患につながるため、チーズの摂取を控えるように助言されることも多い。このレビューは、少量のチーズが実際は、脂肪含有量を相殺するほど栄養的な利点を有していることを示唆する過去の研究を支持するものである。
このレビューにおいても1日約40 g(マッチ箱程度の大きさ)を超えるチーズを食べた場合には、何ら利点が無いことが示されており、この点に留意するのが重要である。
毎日摂取する場合には、低脂肪チーズ(脂肪含有量が100 g当たり17.5 g以下)を選択するのが最も健康的かも知れない。
乳製品を健康的に食するための助言(以下のウェブサイト)も参照されたい。
https://www.nhs.uk/Livewell/Goodfood/Pages/milk-dairy-foods.aspx