食品安全情報blog過去記事

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1日1杯のティ−は緑内障の予防に役立つか?

Can a daily cup of tea help prevent glaucoma?
Monday December 18 2017
https://www.nhs.uk/news/food-and-diet/can-daily-cup-tea-help-prevent-glaucoma/
「お茶(ティー)を飲むことは本当に緑内障のリスク低下に関連があるだろうか?」英国大手日刊紙The Guardianは問う。この疑問は、2005〜06年に実施された米国の調査が引き金となっており、この調査では、参加者に過去12ヵ月間に飲んだものを尋ね、現在の緑内障の診断と何らかの関連があるかどうかが検討された。
緑内障は、眼圧上昇により視神経に損傷が引き起こされる疾患である。診断を受けて治療をしないと、失明につながる恐れがある。
カフェインが眼圧上昇に影響するかどうか(陽性か陰性か)については、憶測が持たれていたところである。
研究者は、1種類を除き、カフェイン入り飲料にもカフェイン抜き飲料にも関連がないという知見を得た。その1種類は、この米国の調査において最も飲まれることの少なかった飲料であるカフェイン入りのホットティーであった(アイスティーとは対照的)。ホットティーを飲んだ人では、飲まなかった人と比較して緑内障の診断を受ける例が少ない傾向が見られた。ティーの摂取例はあまり多くなかったため、研究者は、これ以上ティーを飲むことによる影響を調べることはできなかった。
こうした種類の研究では、ある1つの時点で行動や健康の状態が調べられており、そうした状態となった原因や原因と考えられることが本当にそうした状態を生じるかどうかは証明できない。
さらに、既に述べたように、最終的な分析の対象とされた人の中で、ホットティーを飲んでいた人の数は少なかった。このように小さな集団の分析では、偶然に結果が歪められる可能性は高い。
緑内障は、大抵の場合目立つ症状が出る前に検眼士による眼の定期検査で発見され、早期の治療により視覚に損傷が及ぶのを予防することができる。少なくとも2年ごとに眼の定期検査を受けるべきである。