食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

糖分の多いフルーツジュースや飲料は小児期の喘息に関連がある

Sugary fruit juices and drinks linked to childhood asthma
Wednesday December 20 2017
https://www.nhs.uk/news/pregnancy-and-child/sugary-fruit-juices-and-drinks-linked-childhood-asthma/
「フルーツジュースを飲む子供は喘息発症のリスクが高まる」と英国大衆紙の電子版Mail Onlineは報道している。
米国の研究者によると、妊娠中に母親が糖分の多い飲料をたくさん飲んだ子供や幼児期早期にたくさんフルーツジュースを飲んだ子供は、小児期中期(7歳から8歳ごろ)までに喘息と診断される可能性が高いと言う。
過体重の人は喘息になる可能性が高く、糖分の多い飲料は過体重の原因となり得ることがわかっている。しかしこの研究は、飲料に含まれた糖分(特に果糖)が喘息のリスクの直接原因となる可能性があることを示している。
従来の研究では、果糖の多い食事は気道の炎症の一因となり、通常の免疫反応を阻害する可能性があるということが示唆されている。
この研究では、妊娠初期から子供が7歳から8歳位までの1,068人の女性にアンケートを記入してもらい、それに基づいて検討が行われている。
研究者は、妊娠中により糖分の多い飲料を飲んだ女性の子供は後に喘息を発症する傾向が高かったことを見出した。
さらに、幼児期早期に糖分の多い飲料からより多くの果糖を摂取した子供もまた、後に喘息を発症する傾向が高かった。
しかしフルーツジュースを飲むことだけがぜんそくに関連があるようには思われなかった。
この研究はそのままでは、糖分の多い飲料が喘息のリスクを上昇させると証明する十分なエビデンスとはならない。
しかし、子供、特に幼い子供が糖分の多い飲料を摂取することを制限することには実に意味がある。
子供を説得するのは難しいかもしれないが、特にクリスマスにおいては、何も加えない水や牛乳の方がより健康的な選択肢である。