食品安全情報blog過去記事

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暖かくなるにつれマダニへの用心が必要です!

Watch out for ticks with the return of warmer weather!
15/05/2018
https://www.anses.fr/en/content/watch-out-ticks-return-warmer-weather
マダニは特に春や秋に活動的になり、ヨーロッパでは依然として感染症の病原体の運び屋として最も一般的である。フランスでは、マダニが媒介する病気としてはライム病が代表的で、マダニは一噛みで十分この病気を媒介できる。以下に示す対処法を思い起こし、正しく自衛して欲しい。
マダニは動物やヒトに付着して血液を吸って餌とするときに病原体(細菌、ウィルス、寄生虫)に感染し、別の宿主に付着したときにその病原体を伝染させる。
ライム病は、Borrelia属のBorrelia burgdorferiなどの細菌によって引き起こされる。マダニに噛まれた数日後、遊走性紅斑が現れ、噛まれた場所から外側に円を描くように広がる。この段階では抗生物質が効く。放っておくと皮膚、筋肉、神経および関節に障害が及び、重度の機能障害となる場合もある。
◇リスク低減のための正しい対策
►害虫忌避剤(虫除け)を用いる。その際、市販認可品を選び、使用条件を順守する。
►足全体が覆われた靴を履き、全身を覆う明るい色の服を着る(布地の表面に付着したマダニを見つけやすい)。
►丈の長い草叢、茂み、および枝葉が低く繁っている場所を通るのを避け、道路案内標識のある道を歩く。
►散歩から帰ったら体をチェックし、付着したマダニがいたらマダニ取りを用いてすぐに除去する(エーテルの類を絶対に用いてはいけない)。
►もし噛まれたら、噛み傷を徹底的に消毒する。
►噛まれた後に遊走性紅斑(赤い”牛の眼”のような発疹)が現れたら、すぐに医者に診てもらう。
マダニの情報を扱うアプリ(Signalement-Tique)も用意されている。研究者だけではなく、労働者や市民から、マダニに噛まれた事例や場所の報告や、マダニの群生地に関する情報が集められ、被害を防ぐのに役立てられている。
◇マダニ忌避剤について: 市販認可品を選ぶこと
「殺生物剤規制」の実効化が段階的であるため、殺マダニ剤製品については、まだ市販認可の審査を経たものが無い。
そのためANSESは、市販認可を受けた忌避剤(虫除け)製品を選択することを推奨している。使用の際は、製品のラベル等に書かれている推奨使用条件を守り、マダニに対する効果的な防御が得られるようにし、ヒトの健康や環境に有害影響をもたらさないように注意して欲しい。