食品安全情報blog過去記事

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ANSESの研究および基準室総局長Gilles Salvat氏への3つの質問

Three questions for Gilles Salvat, ANSES Managing Director General for Research and Reference
24/05/2018
https://www.anses.fr/en/content/three-questions-gilles-salvat-anses-managing-director-general-research-and-reference
国立のおよび欧州の基準検査室の代表者が集まり、ANSESで基準検査室代表者の日が開かれる。それにちなみ、Gilles Salvat氏がANSESの任務の重要な位置を占める”基準(reference)”に関する活動の概要を3つの質問に答えるかたちで説明している。
1. 基準(reference)とは何か?
2. 健康危機が起こった時に基準検査室はどのような役割を果たすのか?
3. 「研究と基準」活動はANSESの活動とどのように結びついているのか?
これらの質問の答えの中で、
基準(reference)は、健康を守るシステムに必須の要素で、それを扱う基準検査室は、食品の安全やヒトおよび動植物の健康に危害を及ぼす要因の分析法を開発し、それをより現場に近い検査室に広めるものであること;
健康危機の際には基準検査室が前線に立ち、病原体を速やかに検出し、科学技術的な支援を行ってリスク管理者が適切な対策を講じることができるようにしていること;
ANSESには、国レベルで65件、欧州レベルで9件、国際レベルで26件の基準活動負託があり、物理、化学、生物学的暴露によるヒトの健康への影響を予測し、それらが動物や植物の病気と関連しているかどうか、または食品や環境の汚染によるものなのかどうかを判断していること;
基準活動および調査活動が、研究やリスク評価に必須の生物学的知見収集に役立っていること;
研究活動、基準活動、およびリスク評価が密接な関係にあることで、病原体を監視する最も適切なツールが得られ、ANSESが健康問題に対処することができ、消費者の健康を守ることができること;
などが、鳥インフルエンザやリステリア症のエピソードや、サルモネラ情報ネットワークなどの話を交えて語られている。