食品安全情報blog過去記事

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業者は「オーガニック」「平飼い」の主張を実証できなければならない

Traders must be able to substantiate 'organic', 'cage-free' claims
9 October 2018
https://www.ava.gov.sg/docs/default-source/default-document-library/st-forum-reply---traders-must-be-able-to-substantiate-39-organic-39-39-cage-free-39-claims.pdf
私達はMr Cheng Choon Fei'sの記事(高価格を調べる「放し飼い」「平飼い」卵の主張;9/29)に言及する。
シンガポールで販売されている食品は、私達の食品の安全性の要求を満たさなければならない。
だが、業者は製品を差別化するために、例えば「オーガニック」や「平飼い」の表示を付けて、その食品の生産方法に関する追加情報を出してもよい。
これらの業者は、例えばオーガニック認証などの文書を提示することで、自らの主張を立証できることを確認する責任がある。
シンガポール農食品・獣医庁(AVA)は、「オーガニック」などの主張に使用するために、国際食品規格団体コーデックス委員会が設定したガイドラインや基準を採用している。
食品規則において、有機栽培で生産しているという主張を表示する食品は、コーデックスのガイドラインに従った検査や認定システムの下で認定団体に正式に設定され、認定されなければならない。
食品が偽装表示されていることが分かると、AVAは輸入業者に対して強制措置をとることになっている。
卵に関しては、シンガポールで販売されている新鮮な生食用卵を生産する家禽農場は、AVAに認定、あるいは認可される必要がある。
鳥インフルエンザウイルスを運ぶ恐れのある野鳥に暴露する屋外範囲に家禽が接近できるため、「平飼い」卵の輸入は、現在バイオセキュリティーの懸念により制限されている。
だが、納屋で外に出さないで飼育した家禽の「平飼い」の卵は、シンガポールで販売を許可されている。
食品の安全性と品質の保証には、政府、食品企業、消費者の協力が必要である。
一般人は優れた判断力を持つ消費者になることで役割を果たせる。
食品表示上の主張について疑問を抱く消費者は、さらなる情報を求めて企業に連絡してみるとよい。
これらの主張が誤っているという疑いがあるなら、AVA (www.ava.gov.sg)へ意見を提出することもできる。

問題の記事
高価格を調べる、「放し飼い」「平飼い」の卵の主張
Look into high prices, claims of 'free-range', 'cage-free' eggs
PUBLISHED SEP 29, 2018, 5:00 AM SGT
スーパーマーケットでは、異なる値段をつけた様々な種類の卵をよく見つける。
最近、値段に大きな差があることに興味をひかれた。
例えば、放し飼い卵やオーガニック卵6個入りの箱は$3.20で、標準の10個入りの箱は$2.65だった。
前者と後者の単価の違いは実に100%で、1個0.26セントと比べて0.533セントである。
シンガポール消費者協会は、放し飼い卵とオーガニック卵の卸売業者がどうしてこの高価な請求を正当化しているのか調査するべきである。
シンガポール農食品・獣医局(AVA)は、鳥インフルエンザなどの病気のため卵を含む家禽製品を規制している。
それは、シンガポールで販売されている全ての卵は、囲われ制限された環境で育てられ、自由に歩きまわることが許されない鶏のものでなければならないことを意味している。
そのような適切な制限付きで、「平飼い」や「放し飼い」と表示されている卵が店頭に並ぶだろうか?
消費者には鳥かごや小屋の空間に関する情報や詳細を確認する手段がないため、消費者はこれらの卸売業者のなすがままである。
もう一つ、雌鶏用飼料がAVAに規制されておらず、どの卸売業者でも、そのような声明を証明する義務なく卵が特別だと主張できるという問題がある。
良質の卵を高値で販売することは卸売業者の透明性が求められ、消費者はその卵や鶏肉についてもっと知る権利がある。