食品安全情報blog過去記事

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オーガニック食品を食べることとがんのリスク低下が関連する

Eating organic food linked with lower cancer risk
Tuesday October 23 2018
https://www.nhs.uk/news/cancer/eating-organic-food-linked-lower-cancer-risk/
「オーガニック食品により血液のがんと乳がんのリスクが低下する、と研究が発見した」とMail Onlineは報道する。
ウェブサイト上のニュースでは、オーガニック食品の消費に関して69,000人に質問し、何人ががんを発症するかその後5年にわたって観察したフランスにおける大規模な研究に関して報道している。
オーガニック食品は農薬、人工肥料あるいは遺伝子組み換え(GM)技術を使用せずに育てられる。オーガニックの肉、鶏肉、卵及び乳製品は抗生物質あるいは成長ホルモン剤を与えられていない動物由来の食品である。
オーガニック食品を最も多く食べた人は、最も少ない人と比較してがんのリスクが24%減少したと研究者は発見した。
楽観的なメディア報道に反して、この研究はオーガニック食品を食べることががんから身を守ることを証明するわけではない。
研究はオーガニック食品がリスク減少の直接の原因であると証明するわけではない。一般的にオーガニック食品を多く食べる人はそれ以外の人よりよく運動をし、果物や野菜を多く食べる、より健康的なライフスタイルを送っていた。研究者はそのような健康とライフスタイルの要因を調整しようと試みたが、やはりこれらのことが影響を与える可能性がある。
そのため、「オーガニック食品食べることががんの罹患率を低下させるだろう」という主張は、いまだ証明されていない。果物、野菜及び繊維食品をたくさんとり、加工肉を少量にする健康的な食事をすることに焦点をあて、健康的な体重を維持することのほうがよいだろう。定期的に運動し、禁煙し、健康的な食事をすることが有意にがんの発症のリスクを減らすことができるだろう。