食品安全情報blog過去記事

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ビタミンDと多発性硬化症の関係

Behind the headlines
Vitamin D linked to MS
Thursday February 5 2009
http://www.nhs.uk/news/2009/02February/Pages/MSandVitaminD.aspx
The Timesが「多発性硬化症が毎日ビタミンDサプリメントを摂ることで予防できるかも」と報道した。科学者が初めて「日光ビタミン」と不治の神経疾患である多発性硬化症(MS)のリスクを増加させる遺伝子との因果関係を発見したという。
このニュースはビタミンDとMS発症に罹りやすくなる遺伝子との相互作用を調べた実験室での研究に基づく。この研究の著者らは彼らの仕事がビタミンD欠乏がMS感受性の高い集団におけるリスクを増加させることを示すものだと主張している。この研究はMSの治療法を見つけるためのものではない。
The Timesは日光の下で過ごす時間を長くすると(体内でビタミンDが作られる)予防になるかもしれないと報道している。しかしながら長時間強い日光を浴びることは皮膚を傷つけがんの原因となる。さらに新聞は妊娠女性がサプリメントを摂れば子どものリスクが低下するかもしれないと言っているが、妊娠中の女性のビタミンDの摂取上限は1日10 microgであり、個別に医師に相談すべきである。
MS学会のSimon Gillespieは、この研究は重要であるがMS研究の一部でありまだまだ確認すべきことは多いと言っている。