食品安全情報blog過去記事

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致死的心臓発作の大きな減少

Behind the headlines
Massive decline in deadly heart attacks
Thursday January 26 2012
http://www.nhs.uk/news/2012/01January/Pages/heart-attack-death-rate-reduction.aspx
イングランドの80万人以上の患者を対象にした大規模試験によれば、10年も経たないうちに心臓発作による死亡が半分になった。この研究は多くの新聞が報道し、理由として治療の改善や喫煙率の低下をあげている。この研究が指摘しているように、多くの先進国で過去40年間に心臓関連死が減っているが、これが治療の進歩のためなのか予防効果があがっているのかについてはわからない。この新しい研究ではイングランドの心臓発作による死亡率は2002年から2010年の間に半分になった。研究者らは減少のうち半分は心臓発作をおこす人が減ったこと、半分は心臓発作後に死亡しなくなったことによると計算している。
これは質の高い大規模試験で良い知らせである。心臓発作と死亡の減少は全ての地域で男女両方で見られている。著者らが結論しているように減少の原因となる要因を確認するにはさらなる研究が必要であるが、健康的ライフスタイルとリスクの管理と治療の改善が寄与していることが示唆される。しかしながら良い知らせだけではなく、中年に比べると若年者や後期高齢者で減少率が低い。より若い人々での肥満や糖尿病の増加が心臓発作の減少を弱めている可能性がある。